国際宇宙ステーション(ISS)に昨年12月から滞在している金井宣茂さんのツイートが、世界で話題になっています。話題の理由は、金井宇宙飛行士の身長。ISSに滞在して約3週間、その間に身長が9cmも伸びたというのです! 本人もびっくりしており、地球へ帰還するさいのソユーズの座席に収まるかなと心配するツイートをしていました。
みなさま、おはようございます。今日は重大なご報告があります。
— 金井 宣茂 (@Astro_Kanai) 2018年1月8日
実は、宇宙に着いてからの身体計測があったのですが、な、な、なんと、身長が9センチも伸びていたんです!
たった3週間でニョキニョキと。こんなの中高生のとき以来です。
帰りのソユーズの座席に体が収まるか、ちょっと心配です。
が、その後、プラス9cmはただの計測ミス。実際に宇宙滞在で伸びたのは2cmであることが判明。
無重力環境でしばらく生活していると、背骨の骨の隙間が開いて、身長が伸びるといわれています。人によっては、腰や背中に痛みを感じることもあるそうです。
— 金井 宣茂 (@Astro_Kanai) 2018年1月9日
ロシア人船長に「9cmは伸びすぎだろう?」と怪しまれたので、自分で簡易的に再計測してみたところ、だいたい182cm。地上より+2cmでした。
無重力環境では、人間の体にさまざまな影響が現われます。筋肉や骨が弱くなるというのはよく知られていますね。それ以外にも、心臓が縮小する、視覚障害がでるという報告もあります。身長が伸びるのも、宇宙あるあるの1つ。宇宙飛行士は、宇宙空間滞在で平均約2cmから5cm背が伸びると言われています。地球での身長の約3%アップ。背が伸びる理由は、金井宇宙飛行士もツイートで説明している通り、背骨の骨の隙間が開くから。ヨガ教室で、「背骨を1つ1つ開いて起こしていくイメージです」と言われたことがありますが、まさにそれがイメージではなく物理的に起きているのですね。
計測ミス(?)なのに、大変な話題になってしまったみたいで、とんだフェイクニュースを大変失礼しました。
— 金井 宣茂 (@Astro_Kanai) 2018年1月9日
腰や背中は痛くないし、むしろ肩こりがなくなったくらいなので、やっぱり9cmは伸びてないと思います。さすがベテランのシュカプレロフ飛行士。
帰りのソユーズにも乗れそうで、少し安心です。
世界中で自分の身長が報道されてびっくりしている金井宇宙飛行士。誤った数字ツイートしてしまったことで、フェイクニュースになってしまったと謝罪しています。ツイッターのアイコンがほんわかかわいい系なこともあって、「宇宙飛行士でもケアレスミスってあるんだな」と一気に親しみがわきました。これからも、金井宇宙飛行士のISSレポートが楽しみです!
Image: NASA
Source: Twitter
George Dvorsky - Gizmodo US[原文]
(そうこ)