eBayの支払い、ついにPayPalメインではなくなる。Amazonのようにシームレスな支払いへ
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eBayの支払い、ついにPayPalメインではなくなる。Amazonのようにシームレスな支払いへ

15年ほどの親友関係も、ついに終わり。

Recodeによると、eBay(イーベイ)はPayPal(ペイパル)を支払いプロセスのシステムとして使うことをやめると発表しました。現在の契約が終了すると、アムステルダムを本拠地とするAdyen(アディアン)にサービスを委託するようです。これによって、eBay上の支払い取引は基本的にAdyenによって処理されることになります。

eBayとPayPal間の契約は2020年に切れるとのこと。ただ、契約終了後もPayPalは支払いのオプションとして残されるようです。

現在はデビットカードやクレジットカードのオプションよりも優先してPayPalが支払いオプションとして表示されていますが、その扱いはなくなってしまいます。さらに、eBayのカード支払いの処理もPayPalではなくなるんだそう。決済プロセスの選択肢を増やすことで、Amazon(アマゾン)のように自由でスムーズな支払いの過程を作っていきたいというのがeBayのねらいのようです。

Adyenの2016年の純利益は1億7800万ドル(約196億円)で、PayPalは110億ドル(約1兆2000億円)と、PayPalがAdyenよりもはるかに大きな企業であることがわかります。もし移行が成功すれば、Adyenにとっては宝くじに当たったような大型案件となるでしょうね。また、Adyenは2018年の株式上場も計画しているようです。

AmazonやAlibaba(アリババ)にドンドンとシェアを奪われる数年間が続いているeBayが、ここでうまく反撃に出られるかどうかは重要な問題。ウォールストリートジャーナルによると、CEOのDevin Wenigさんは市場アナリストたちに対し、Adyenへの移行についてこのように説明しています。

売り手側、買い手側両方に対して、より多い支払いオプションを提供し、よりシームレスなユーザ体験を届けることができると確信しています

PayPalは2003年から現在に至るまで、ずっとeBayのメインの支払いシステム・プロバイダーを担っていました。株式公開直後にはeBayに買収され、2015年まではPayPalがeBayの1部門として運営されており、この年に別の株式会社として分離してからも親密な関係が続いていたんですね。Recodeによると、2014年の段階ではPayPalの利益の30%、収益の50%はeBayからもたらされていたとのこと。PayPalは、eBay以外にもeコマースのあらゆる場所で支払いオプションとしての存在を大きくしてきましたが、今回の契約終了は長く勤務してきた関係者にとってはなかなか切ないものになるのではないでしょうか。

CNBCによると、今回の発表を受けてPayPalの株価は10%下落しています。

PayPalにとっては辛い契約停止なのではないか…と想像できますよね。ですが、PayPalにとってeBayは収益源のフォーカスとしてとらえるにはパフォーマンスがそれほどよくない(だから今回の契約停止もPayPalにとっては痛手ではない)というeBayエグゼクティブたちの声をウォールストリートジャーナルが紹介しています。Walt Disney(ウォルト・ディズニー)やDillard's(ディラーズ)、QVCといった大手リテーラー企業と契約したいっぽうで、eBay取引部分はほかの分野よりも成長が遅く、PayPalにとっての重要度は相対的に下がっていることが指摘されているんです。

PayPalは2017年の最終四半期に前年比59%の収益増をみせており、「eBayと切れてもPayPaylは大丈夫!」という言葉には説得力があるでしょうね。


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Source: Recode, Wall Street Journal, CNBC

Tom McKay - Gizmodo US[原文
(塚本 紺)

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