652億円調達のICOが詐欺の疑いで銀行凍結に。Facebookはビットコイン広告を全面禁止

  • author satomi
652億円調達のICOが詐欺の疑いで銀行凍結に。Facebookはビットコイン広告を全面禁止
Image: Iryna Sunrise/Shutterstock.com

いろいろ一旦落ち着かせるタイミングかも。

「世界初の暗号通貨銀行」を標榜し、ICOで空前の6億ドル(約652億円)もの資金調達をした米AriseBank(アライズバンク)に詐欺容疑が浮上した結果、アメリカ証券取引委員会(SEC)が全資産凍結を発表したのは火曜日のこと。その日、Facebook(フェイスブック)は暗号通貨関連の広告の全面禁止を発表しました。

これはFacebookの広告掲載規定の第29項(英語ですが)に新たに盛り込まれたもので、ブロックチェーン全般が禁止の対象となります。規定にはこのように書かれています。

バイナリーオプション取引、イニシャル・コイン・オファリング(ICO)、暗号通貨など、読み手をミスリードする、あるいは詐欺的行為を働く金融商品・サービスを宣伝する広告の出稿は禁止とする

具体例は次のとおり。

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Image: Facebook

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どっかで見たような文言のオンパレードですが、これ全部禁止です。現状、正規の商売もこの範囲に入るでしょうが、Facebook公式ブログには「あえて広い範囲にした」と書かれています。暗号通貨のスキーム(商法)と企業の広告出稿が禁止になる対象はFacebookだけでなく、傘下のInstagram(インスタグラム)、FacebookのAudience Networkの広告を掲載している外部サイトまで。思い切ったなぁ…。

ICOを全面禁止にしたのは昨年秋の中国が最初ですが、米国も600億円で重い腰あげましたし、イギリスでは仮想通貨取引所重役誘拐事件に続き、暗号通貨企業社長宅にも強盗が押し入って奥さんと子どもを人質にとって社長に拳銃突きつけてビットコイン送金を強要したり、きな臭い事件が続いています。

それやこれやの不安で再びビットコインの価格も1万ドル割れになってしまったり…。盛り返すにしろ盛り下がるにしろ、すさまじいことになりそうですね。大統領選のデマ拡散でだいぶイメージダウンしてしまったFacebookとしては、詐欺騒ぎが一段落つくまで様子眺めという無難な路線を選んだ格好です。

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AriseBankの広告
Image: AriseBank/Twitter

ところでAriseBankって?

そんなことより冒頭の暗号通貨銀行とやらのほうが気になるみなさまのために少々解説しますと…この銀行(?)はダラスに本社のある組織です。SECは捜査開始のプレスリリースで「正真正銘の詐欺」と断定しています。そう思ってしまってもしょうがないほど、ICO詐欺臭を放っているのです。

【ICO詐欺のすべてがここに】

・根拠のない投資案件を売り込む(この場合はAriseCoinというトークン)

・有名人を起用する(各社共通の特徴。AriseBankが起用したのは伝説のボクサー、イベンダー・ホリーフィールド)

・犯罪歴のある経営陣がキーマンの疑い。そのことは決して公表しない

・「創業百年の老舗銀行を買収したので連邦預金保険組合(FDIC)の保護もかかる」、と根拠のないタラレバを言いふらし、信用の水増し/前倒しを行なう(これは25日のプレスリリースで保護適用外と訂正、「FDICなんか不要だ」と言い直す)

・銀行業でもないのに「銀行」を名乗る(これはテキサス州が違法と断定し、26日、サイトの掲載取り下げを要求

既視感あるなあ…ま、みなさま、くれぐれも気をつけましょう。


Image: Iryna Sunrise/Shutterstock.com
Source: CRYPT COIN PORTAL, US Securities And Exchange Commission(1, 2), Facebook, Facebook広告ポリシー, Cision PR Company, Texas Department of Banking

Bryan Menegus - Gizmodo US[原文(1, 2)]
(satomi)

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