「電気がないとAIは動かなくね?」っていうツッコミは置いといて…。
一般人には詳細が理解できないテクノロジーを、専門家が例えを使ってわかりやすく説明する。これはラジオ、テレビ、インターネットと、いつの時代でも行なわれてきました。では現代において、多くの一般人が「よくわからないけど世界に大きな影響を与えつつあるんだな」と漠然と感じているのが、人工知能(AI)ですね。先日、人工知能がどれほど偉大なものなのか、Google(グーグル)のCEOであるサンダー・ピチャイがNBC主催のパネルディスカッションで語ってくれました。
人工知能の偉大さを語る、という点ではGoogle以上にふさわしい存在はないでしょう。というのも世界で最も多くの人工知能研究者を雇用しているのがGoogleだからです。人工知能に対するGoogleの期待を見事に反映しているとピチャイは語っています。
人工知能は、人類が取り組んでいるものの中で極めて重要なものの1つです。そうですね、電気や火よりもずっと深遠(profound)です。
おー…火と電気と比べますか。とにかく根本的な存在であることは伝わってきますね。
ピチャイが選んだ深遠(profound)という言葉、「火や電気よりも重要だよ」というよりも、「人間に与える影響が(火や電気よりも)深いものになる」という意図のようです。米GizmodoのAlex Cranzが言うように、そもそも電気がないと人工知能も存在できないわけで「どちらが重要」という議論には答えがないようにも思えます。それでもAIをどれだけ深刻にとらえているかは伝わってきますね。
司会者のKara Swisher氏が「火ですか? 火は結構大事ですよね?」と突っ込んだところ、ピチャイは次のように返しています。
まぁ、火は人を殺すこともできます。われわれは、人類の役に立つように火をコントロールする術を学んだ反面、その悪い面も克服しなければいけませんでした。つまり私の言いたいことは、AIは非常に重要であると、しかしちゃんと心配もしなければいけない、ということです。
ちょっと語気が弱まっていますが、なるほど火や電気以上の影響を我々に与えると同時に、それが及ぼす悪影響についても火や電気と同様、心配しないといけないと言っているようです。
AIがもたらす可能性は良いものも悪いものも近年、何度も語られてきています。火や電気よりも大きな影響とは一体どんな未来予想を描いているんでしょうね。果たして「あー火と電気でやめておけば良かった…」なんて後悔する未来が来るのでしょうか。
Image: Ramin Talaie/Getty Images News/ゲッティ イメージズ
Source: YouTube, CNBC Make It
Alex Cranz - Gizmodo US[原文]
(塚本 紺)