いろいろなガジェットにジェットブラックがでていますが、車にもその時代が到来。
iPhone 7で採用されたジェットブラックモデル。予約開始してから一瞬で売り切れ、手に入らなかったユーザーも多いでしょう。しかも、その後のiPhone 8、iPhone Xではジェットブラックカラーが採用されることはありませんでした。「ただ使えればいい」ではなく、ガジェットに「色選び」という概念をもたらし、スマホをただの道具ではなく、持つことに喜びを与えたジェットブラックは、ギズモード的に、ガジェット界的にもアツいカラーリングなのです。
実は、そんなアツいカラーを配したクルマが登場したというのです。1997年に登場し高級ミニバン市場を切り拓いた日産自動車ELGRAND(エルグランド)の特別仕様車 「ELGRAND Jet Black Urban CHROME」です。特徴はその名の通りジェットブラックのカラーリング! それはそれは圧倒的な存在感が漂っていました。スマホと比べるとサイズもでかいですしね。
そう聞いて向かった先は、ELGRAND Jet Black Urban CHROME初お目見えの舞台、幕張メッセで開催されていたカスタムカーの祭典、東京オートサロン2018です。

ジェットブラックをまとった高級ミニバン。その正体は?

ドレスアップされた日産車の中に混じって噂のELGRAND Jet Black Urban CHROMEがありました。ジェットブラック=漆黒という名の通り、大人の雰囲気があり、圧倒的な存在感を醸し出しています。

ミニバンでありがちな派手なメッキグリルとは逆。むしろ暗く、黒く、漆黒のジェットブラッククロムで大人のムードがあります。
ホイールも落ちついた雰囲気を引き立てる「ダークグラファイトフィニッシュ」。足下からも上級さを感じます。

ワンタッチで電動スライドドアをすっと開けると、そこにはまるで豪華ソファのようなシートが待ってましたよ。しかも、乗用車によくある、ベンチのような一体型シートではなくセパレート型のシートでオットマン付き!
もちろん高級な本革を使用し、日産のスポーツカーのフラッグシップ、GT-Rと同じタン色。外が黒だから中も黒でいいだろ、とはならないところが素敵、わかってる! タンならフォーマルからカジュアルまで広く使えて、しかも車内が華やかに感じます。

もちろん手触りもいいし、体を包み込むようにフィットするこのセパレートシート、やばい、やばすぎますよ。思わず編集部の佐々木と二人でニヤニヤ。目をそっと閉じるとそのまま眠りに落ちるところでした。快適にもほどがある!
特にふくらはぎをサポートするオットマンがやばい。室内空間が広いから足がのばせてしかも楽。飛行機でいえばファーストクラスの快適さですよ。ファーストクラス乗ったことないから想像ですけどね。
セパレートシートと背の高いミニバンだから車内移動も楽々。3列シートも3人しっかり乗れるようになっていて、お子さんがたくさんいても大丈夫。

運転席に座っても高級感はそのまま。特に包まれ感の高いシートはもちろん、こだわりのタン色ステッチやダッシュボード周りに配置されたダークな木目調は見るたびにニヤニヤが止まらないこと間違いなし。


単に広いとか快適だけではないところがELGRANDのいいところ。ミニバンとしてはローアンドワイド、低重心でスポーツ性も高くパワフルな3.5L V6エンジンは動力性能もバッチリ。高速道路での移動も楽々こなしますよ。インテリジェント クルーズコントロールなら先行車と車間距離を保って走行してくれるので、長距離運転でもストレスが軽減できるはずです。2.5Lエンジンは燃費、経済性のバランスがとれていてスタイルに合わせて選択できます 。

「プレミアムミニバンは大きさが気になる」という方にも安心のインテリジェントアラウンドビューモニター搭載で、上からみたような映像で死角なし。駐車場の柱に擦ってしまうような悲しい事故も、アラウンドビューモニターなら安心。自宅駐車場から慣れない出先の狭い駐車場でも安全に駐車することができます。
ELGRAND Jet Black Urban CHROMEには、これまでのミニバンとは一線を画し、高級感だけでなく、スポーティさ、快適さ、そして安心して運転できる機能面もしっかり盛り込まれていました。
「GT-Rと同じデザイン言語を取り入れた」:デザイナー有田翔さんインタビュー

さて、このダイナミック&ラグジュアリーなELGRAND Jet Black Urban CHROMEをデザインした有田翔(ありたしょう)さんにお話を聞きました。
── 今回どのようなことを意識してデザインされたのですか?
有田さん:LLミニバンなので高級感はもちろんですが、ELGRANDは他車と比べて低重心なスタンスを活かしたスポーティな走りが特徴なので、それを強調できるデザインを意識しました。
── 具体的にはどのようにデザインしたのでしょう?
有田さん:例えばインテリアデザインは、日産スポーツカーのフラッグシップGT-Rと同じこだわり、同じデザイン言語を取り入れたいと思い、GT-Rと同じ色のプレミアムタンレザーを採用しスポーティ性とプレミアム性を両立しています。大人のスポーティプレミアムミニバンとして、例えば都内の高級ホテルに乗りつける様なフォーマルなシーンにも似合いますし、ワインディングを楽しみながら箱根旅行へ行くこともできます。
── ミニバンはカスタムの仕方によっては品を保つのが難しいと思います。上品さを保つにはどのようなところに注意しましたか?
有田さん:使う素材や色を工夫することで、ある程度上品に見せられる方程式はあるのですが、最終的に納得するデザイン品質に到達するには、トライ&エラーを繰り返すしかないと考えています。絵をかいて、モデルを作って、ちょうどいい程度なのか、やり過ぎなのか、その塩梅を見極めます。 時間はかかりますが、この作業が良いデザインを産み出す秘訣だと信じています。

よけいなモノは持たない時代だからこそ、持つものにはこだわりたい。そんな時代に生きている僕らにとって、「なんとなくできました」、「こうなりました」的な製品は響きません。あえて選ぶ、持つことで、使いこなすことで「時代の最先端をいける」そういった実感があるから所有するわけです
単なる自動車製品ではなく、持つ喜び、プレミアムなのは当然でなおかつスポーティさを兼ね備え、カジュアルからフォーマルまでありとあらゆる場面をこなすことができるオールマイティ性。それがダイナミック&ラグジュアリーなELGRAND Jet Black Urban CHROMEなのです。
一足早く大人の仲間入りしたい若い方から、落ち着いた大人の男性まで、一度これはチェックしておきたい特別仕様車ですね。
Photo: 小原啓樹
Source: 日産ELGRAND
(野間恒毅)