小型化に邁進する“世界最小”の視点に囚われすぎなのかな、とも感じちゃって。でもそれがソニーといえばソニーですし。
EARINが生み、AirPodsが育てた完全独立型イヤホンの市場。充電は面倒なところがありますが、一度使ってみるとそのラクさに惚れ惚れ。耳へのフィット感やバッテリーが切れやすいといったデメリットはあっても、通勤通学時のデイユースならこのタイプがいいですよね。
現在、この分野で人気を集めているのがソニーの「WF-1000X」です。左右のハウジングを結ぶ線がないケーブルレスでありながら、アクティブノイズキャンセリングの機能まで持っている、全部入りなモデルです。
ただ、発売当初のWF-1000Xはすこし難アリで、駅など人の多い場所では片耳の接続が途切れる問題が多発。そんな評判を受け、2017年12月に接続性を改善するソフトウェアアップデートが配布されました。
これで完璧なWF-1000Xになったのか、と思いきや? 期待しまくるのはちょいお待ちを。
耳への収まり具合はレベル高い

接続の話の前に、改めて外観から。
左右のハウジングの中にドライバー、バッテリー、Bluetooth回路にアンテナまで盛り込んでしまう完全独立型イヤホンは、どうしても大きくなりがち重くなりがち。耳につけると違和感が残るモデルも少なくありません。歩いているとズレたりとか。
しかしWF-1000Xのフィット性は高く、移動中でも安心あんしん。こういう、アナログな部分の作り込みも大事ですよね。

特に外郭のウレタン層が厚いトリプルコンフォートイヤーピースを使っているときの安定度は随一。軽さからくる快適さはAirPodsのほうが上ですが、動きながら使っても落ちそうな気配がないWF-1000Xも高く評価すべきポイントです。

ただし、セッティングは必要です。自分の耳の穴とマッチするイヤーピース(2種×3サイズ)を選び、 フィッティングサポーターのサイズ(2サイズ)を選び、装着後はフィッティングサポーターが耳介のくぼみに入るようにグリっと回す必要があります。
AAC音質良好なれど、SBC使用時の音はやや不満

WF-1000Xが使えるBluetoothオーディオのコーデックはSBCとAAC。Android勢に与しているソニーなのにaptX非対応。さらにいうなら、ソニーが推進しているLDACにも非対応です。iPhone、iPadユーザーにフォーカスを合わせた戦略機といえましょう。ほかにも考察できるポイントはありますが、後述。
低ビットレートのコーデックだと音質が気になるところですが、これがなかなか、いい。
イヤーピースを外すと、ゴミの侵入を防ぐためのメッシュフィルタが見えますね。これはローパスフィルタとして機能するものでもあり、イコライザー未使用時の高域はおとなしめ。その状態でバランスをとったのでしょう。低域もやや軽めに収まっています。専用アプリ「Headphones Connect」で各帯域の量感を調整すると、スムースにボリュームアップ。音色の輪郭も保たれていて、音もダマにはなりにくい。普段使いならこーゆー音、いいよな。落ち着くな。と思わせるものでした。
ただし曲によっては、SBCコーデック使用時(専用アプリの接続優先モード使用時)の高域にノイズ感を発見。シンバルの音が崩れる様子が伺えます。高周波の細かい波形がノイズっぽくなってしまうのは転送ビットレートを控えめにしているからとみた。
ノイズキャンセリングのクオリティは並

「よくやった!」と拍手を送りたくなるアクティブノイズキャンセリングですが、その効果は決して強いものではありません。旧来のソニー製ノイズキャンセリングイヤホンと同クラス。ノイズキャンセリングヘッドホンほどの補正力はありません。ヘッドホンと比べると外音を取り込むマイクの数が少ないので、厳しいところではあるんですけどね。
なおトリプルコンフォートイヤーピースが自分の耳にピッタリと合っているなら、ノイズキャンセリング機能をOFFにしても高い遮音性を実現していました。
であれば、アクティブノイズキャンセリングの機能は電車、バス、飛行機など、ノイズの音源が近くて大ボリュームなときだけでいいかも。
ワイヤレスは環境次第だが、まだまだ不安定

実はWF-1000Xを使うのは2度目です。発売当初使ってみたところ、2.4GHz帯の電波環境が悪い場所だと片側の音が途切れがち(コンビニの自動ドアをくぐったときも、片音となる現象が起きた)で、ストレスがたまる仕様だなと感じたものです。
そこでファームウェアをアップデートすると、初期状態よりは安定しやすくなりました。ええ、“しやすくなった”、です。決して問題が解決したわけではありません。もしかしてハイビットレートなLDACや、aptX非採用なのって、転送時に途切れやすいから?と勘ぐっちゃうほど。
僕の環境においては、スマートフォンとほかのBluetooth機器とを接続しているとイヤホンが片耳だけ聞こえなくなる片音現象が起こりやすく、WF-1000Xだけにすると安定度はかなり高まりました。でもWF-1000Xの使用時は各種ウェアラブルとのペアリングを切るというのは現実的ではありません。接続優先モードがあるとはいえ、うーむ。どうしたものか。
気に入ったところ・ 残念なところ

AAC接続時の満足できる音質と、装着時の安定性は買い。やや大ぶりですが、予備バッテリー内蔵のキャリングケースも使いやすくて納得。
しかし全体で見るとまだまだと感じるところも。特に、肝心のワイヤレスが不安定であいたたた。朝ラッシュ時の新宿西口や、夜の渋谷スクランブル交差点では、ファームウェアアップデート後でもそこそこの頻度で片耳しか鳴らなくなりました。接続優先モードにしてさらなる改善は見られますが、音質が、ねえ。やはり音質優先で聴きたい
とはいえ普通電車のグリーン席を使ったとき、新幹線移動時に使ったときはほぼ切れることがなかったので、周囲の環境次第で安定性が大きく変わるなという印象も。
できることならもうちょっと大きくなっていいから、Bluetooth電波の安定性を高めてほしかった。そんな願いをしたくなります。
「ソニー WF-1000X」を抽選で1名様にプレゼント!
今回レビューした完全独立型イヤホン「ソニー WF-1000X」を抽選で1名様にプレゼントいたします。以下の応募フォームから、アンケートに答えてご応募ください。
応募期間は2018年2月28日(水)23時59分まで。なお、賞品は記事作成のために編集部が使用したものとなります。新品ではありませんのでご注意ください。
ソニー WF-1000X|プレゼント応募要項
株式会社メディアジーン(以下、「弊社」といいます。)が提供する「ソニー WF-1000X|プレゼント応募」(以下、「本応募」といいます。)にお申込みの方(以下、「応募者」といいます。)は、事前に以下をよくお読みいただき、同意いただくこととします。ご応募された場合には、すべてに同意したものとみなします。
【応募対象者】
日本国内にお住いで、有効なメールアドレスをお持ちの方
※インフォバーングループ各社社員、および関係者は応募できません。
※メールアドレスの入力をお間違えになられますと、抽選の資格が失効しますのでご注意ください。
【応募期間】
2018年2月28日(水)23時59分まで
本応募はやむをえない事情により、プレゼントの内容を含め予告なく変更・中断・中止・終了することがありますので、あらかじめご了承ください。この変更・中断・中止・終了により生じた損害等について、弊社は一切責任を負いかねます。
【注意事項】
・賞品は記事作成のために編集部が使用したものとなります。新品ではありませんのでご注意ください。
・当選の発表は当選者の方にのみ、登録いただいたメールアドレスにご案内とさせていただきます。
・当選者の方は、プレゼント発送に必要なお届け先情報(1.お名前 2. ご住所 3.お電話番号)を別途お伺いします。通知メール内に記載される期限までにご回答ください。期限内にご回答がない場合当選は無効となります。
・住所不備などの理由により賞品の配達ができない場合などは、当選が無効になる場合があります。
・ご当選の権利は応募者ご本人様のみ有効となり、譲渡、換金はできません。
・当選のご案内は、2018年3月中旬頃を予定しております。
・賞品の発送先は日本国内に限らせていただきます。
・応募に年齢制限はございません(※ 未成年の方は保護者の同意が必要です)。
・抽選の経過や結果などに関するお問い合わせには一切お応えできません。
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Photo: 武者良太
Source: ソニー
(武者良太)