あの初代「Apple I」をメインボードからよみがえらせるぞ…!

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  • author 湯木進悟
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あの初代「Apple I」をメインボードからよみがえらせるぞ…!
Image: Jimmy Grewal

Apple(アップル)の原点へと立ち返る…。

スティーブ・ジョブズ、スティーブ・ウォズニアックの両氏が手がけ、Apple Computerの出発点となった伝説のマシン「Apple I」は、話には聞いたとしても、めったに目にすることはありません。そのメインボードが、いまでも50台ほどは世に存在しており、たまにオークションなどで出回ると、数千万円で落札されるなんて事例も珍しくはないのです。

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Image: Jimmy Grewal

Jimmy Grewalは、持ち主も売り主もわからないオークションにて、とあるApple Iのメインボードを、このほど手に入れることに成功! 現在、このビンテージもののメインボードから、なんとかApple Iをよみがえらせるべく、その奮闘ぶりが、Twitterアカウントで伝えられていますよ。

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Image: Jimmy Grewal

通常ならば、古い年代物のメインボードを入手しただけで、コレクションに加えられて終わりかもしれません。しかし、MicrosoftにてInternet Explorer for Macのプロジェクトマネージャーを務めた後、ドバイで独立。現在はコンピューターのプリント基板のデジタル回路を修理する専門部署を抱えた会社を、自ら経営しているというGrewal。すでに昨年、Apple Iのレプリカの組み立てを進めた経験もあって、今回のApple Iのメインボードからの復元へと挑戦する、知識も経験もツールもそろっていると、自信満々でプロジェクトに取りかかっていますね。

まだ通電テストに取り組み始めたばかりだが、すでに問題を発見し、その解決に全力で努めている。

こんなふうに現状が伝えられていますよ。問題のあるパーツは、できるだけApple Iが製造されていたころに存在していた、同じパーツで置き換えられて、不具合なく動作するように取り図らわれるみたいです。たとえば、1975~1977年に登場した、Atariアーケードゲーム機から、Apple Iと同じパーツを救出して流用するといった裏技で、今後の修復が進められていくんだとか。

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Image: Jimmy Grewal

なお、GrewalのApple製品の収集歴は、実に1990年代半ばまでさかのぼります。はじめてApple製品に触れたのは、小学校1年生のころ、1979年製の「Apple II+」を購入してもらったのが、きっかけでもあるようですよ~。自室の棚には、20周年アニバーサリーモデルとなるMacintoshや、初代iMac G3、G4 Cube、G3 iBook、Powerbook 100、Macintosh Portableなどなど、輝かしいばかりの貴重なコレクションが並んでいます!

Apple Iの収集も、古くは1999年に、元Appleの社員から譲り受けるチャンスがあったものの、当時は大学を卒業したてで、とてもGrewalには手が出せない金額だったんだとか。やっと手に入れられたApple Iが、見事に復活を遂げたならば、自身のコレクションで最高のものになることは間違いないでしょう。ただ、できれば博物館などへ提供し、40年ほど日の目を見なかったメインボードが、Apple Iとしてよみがえった姿を、多くの人に見てもらいたいと語っています。なんとか本当に使えるマシンとして復元されてほしいものですよね…。

Image: Jimmy Grewal

Bryan Menegus - Gizmodo US[原文
(湯木進悟)