Appleが突然「ファミリー」ページを立ち上げるも、意図がよくわからない…

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  • author 塚本 紺
Appleが突然「ファミリー」ページを立ち上げるも、意図がよくわからない…
Image: Andrew Burton/Getty Images News/ゲッティ イメージズ

結果、少しの「?」が生まれました。

Apple(アップル)のプロダクトを(正しく)使うと、健全な家庭が築けます…少なくともAppleはそう訴えたいようです。というのも、先日Appleが米国のウェブサイトに新しくローンチしたページがそんなメッセージを伝えているからです。

「デバイスを家族で安心して使うためには?」といった、テクノロジーと健全な家庭にフォーカスを当てているこのページ。「家族のために最適なことをしたい」「その想いは私たちも同じです」と語りかけます。

基本的には、子供がApple製品を使ってできることと、親がそれをコントロール・制限する方法を説明するページとなっています。とは言っても新しいアプリや機能を紹介しているわけではなく、すでにApple製品が持っているさまざまな機能を使えば、「幸せで健全な家庭」を築く助けになるという主旨になっています。たとえば車を運転中はiPhoneを「おやすみモード」にすることで通知や着信で気が散ってしまうこともありません、といった具合です。しかし中にはちょっと首をかしげてしまう表現も混じっているようです。

たとえば「毎日、24時間、お子さんがどこにいるか確実にわかるようにしましょう」といった表現はちょっと読んでいる人の警戒心を掻き立てるのではないでしょうか。もちろん、怪しい目的意識はない事はわかるのですが、「幸せで健全な家族になろう(Be one big happy, healthy family.)」と大きく書き出されている文脈では若干の違和感を抱かざるをえません。この件に関して、米GizmodoはAppleにコメントを求めましたが、返答は今のところありません。一体なぜこのような「家族」ページが突然作られたのか…。

タイミングとして考えられるのは、1月にApple宛てに送られた投資家たちからの公開状でしょうか。そこではテクノロジーが子供たちに与える悪影響についての懸念が表明されていました。

子どもたちはテクノロジーと、デバイスとどのように付き合っていくべきか。どのような(悪)影響があるのか、子どもたちを守るためにはどうしたらよいのか、というのは何十年も続いてきている議論です。確定的な研究結果は出ていないものの、テック企業はその都度何らかのスタンスを表明しないといけないわけですね。今回のページはAppleからの現状報告という位置づけなのではないでしょうか。

投資家からの公開状は子供のデバイス利用を保護者がより良くコントロールできるアプローチを開発するようにAppleに促したものでした。Appleはこれに対して、「子供たちのテクノロジーの活用を親がコントロールするための新しい方法に取り組んでいます」と回答しています。

そして「家族」ページがウェブサイトに登場、という流れなわけですね。なるほどです。

Appleの新しいページでは、「両親が望ましい方法で子供たちがプロダクトを使えるような、新しい機能を継続してデザインしていきます」と書かれています。しかしこのページでAppleの投資家(そして多くの親たち)が納得してくれるかはちょっと微妙かもしれません。

というのも、ページを通して「我々のプロダクトはすでに子供と親にとって良いものである」というニュアンスが伝わってくるんですよね…。

このページを読んだ限りでは、問題は会社と消費者の間のコミュニケーションにあるとAppleは考えているようです。良いPRを世に出せばAppleは問題を解決できる、という具合です。これを機会に家族を念頭に置いた機能を詳細に説明しますね、という口調が聞こえてきてしまうのが残念なところ。もちろんビジネス上、iPhoneやiPadを子どもたちが眺める時間をもっと少なくしましょう、とAppleが促進するわけにはいかないのですが。

テクノロジーが子どもに与える影響、デバイスと子どもの適切な距離、という大きなテーマは今後も何度も議論に上ることが予想されます。このページがこれからどのように発展していくのか注目したいと思います。

Image: Andrew Burton/Getty Images News/ゲッティ イメージズ
Source: Apple

Melanie Ehrenkranz - Gizmodo US[原文
(塚本 紺)

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