Google「27万ドルの修正をして今年は差別的な賃金格差なくなりました」

  • author 塚本 紺
Google「27万ドルの修正をして今年は差別的な賃金格差なくなりました」
Image: Alex Wong/Getty Images

発表することもすごいです。

Googleは性別や人種に基づいて不当に賃金を低くしている!という主張はこれまで、労働省や元従業員たちによる集団訴訟によって出されてきました。しかしGoogleが「分析して賃金修正したからもう賃金の(不当)格差は存在していないよ」と発表し、話題になっています。また、修正が必要だった228人の給与に追加された額が、合27万ドル(約2860万円)という低い額であったことも注目を集めているようです。

Googleは2012年から毎年、社内の不当な賃金格差の分析を行っています。2016年以降は、その結果も公に発表しております。その分析によると、2016年は不当な賃金格差は存在しなかったものの、2017年には若干の不当格差が存在しており、それはすでに修正されたとのことです。

この分析の対象になったのは全スタッフの89%で、判断基準には勤務年数の長さ、勤務地、業績といった要素が含まれているとのこと。これらを考慮して、スタッフの給与額が人種や性別が原因で不当に低くなっているケースがないか、見つけようとするわけです。「われわれは性別・人種が原因と考えられる、根拠の無い賃金格差を検出しました。そして必要に応じて賃金の上方修正を行いました。この修正は2018年の報酬が施行される前に行われました。修正を加えた現時点では、Googleでは統計学的に有意性のある(不当な)賃金格差が存在していません」とGoogleの平等賃金部門のリーダーであるSteph Tietbohl氏とVeronica Gilrane氏がブログポストで書いています。

分析の結果発見された「統計学的に有意性のある賃金格差」は、228人の従業員の給与において見つかったそうで、それを修正するためにGoogleは賃金の上方修正を合計で27万ドル行ったそうです。この合計金額がどのように分配されたかは具体的な説明はありませんが、228人で均等に分けられた場合、一人当たり年間1,000ドル(約10万円)程度しか上方修正はなかったことになります。

これはあまり大きな額ではありません。もう一つの大手テック企業であるSalesforceを例にして見てみると、賃金格差を是正するために600万ドルを費やしています。「対象となった228人のGoogle従業員の中には女性も男性も含まれており、アメリカ、英国、インドといった複数の国、役職も複数にまたがり、黒人、ラテン系と人種も複数にまたがっています」とブログには書かれています。

米労働省は昨年、Googleに「組織全体において、女性に不利な賃金格差が構造的に存在している」と述べました。またこの格差は「極めて大きいもの」であると指摘しています。

Googleは連邦政府とも契約を結んでいる企業なので、差別が行なわれていないかどうか検証するために労働省は賃金支払いの記録を得ることができます。しかし去年7月には、Googleの案件を監督していた裁判官が、労働省がGoogleに提出要求ができる従業員データに制限を課しています。労働省によるこの賃金格差の指摘に対して、「根拠となるデータや検証なしに提出されたこの主張に我々は驚いている」とGoogleの人事部のバイスプレジデントであるEileen Naughton氏はその時に反応していました

またGoogleは、元従業員から集団訴訟も起こされています。女性に継続して不当に低い賃金を支払っていた、というのが集団の主張です。今年の頭にこの訴訟はエンジニアリング、管理職、営業、教育部門の役職についている女性のみ、と訴訟の範囲が狭められています。もしかしたらこれらの役職が調査に含まれなかった11%に当たるのかもしれませんが、今のところは不明です。

ここはやはり、全スタッフの100%がカバーされた調査報告を待ちたいですね。


Image: Getty
Source: Google

Kate Conger - Gizmodo US[原文
(塚本 紺)

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