印象改善をはかるFacebook、サードパーティとの個人情報の共有を廃止

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印象改善をはかるFacebook、サードパーティとの個人情報の共有を廃止
Image: PixieMe / Shutterstock.com

完全に焼け石に水ですが、やらないよりはマシかな…。

Facebookのデータ共有スキャンダルに関して、その謝罪の一環としてか、広告セクションにおける「パートナー・カテゴリ」の廃止を先日発表しました。パートナー・カテゴリとは、サードパーティのデータブローカーと協力してより多くの個人情報を利用できるオプションです。

Wall Street Journalによると、Facebookはどういうわけか、この新たな方針によって「ユーザーの情報を集めすぎだ」という(まったくもって正当な)批判をかわせると考えているようです。

水曜日の午後に発表された新たな方針は、AcxiomやOracleのOracle Data Cloud(旧DataLogix)など、消費者の購入記録やその他の情報を収集している、いわゆるデータブローカー企業に影響します。Facebookはこれまで何年も、広告のターゲティングシステムの中心部にそれら企業の情報を利用していました。


Facebookは、データブローカーを通じて特定のユーザー層(特定の商品を購入しているユーザーなど)に宣伝のターゲットを絞る、パートナー・カテゴリと呼ばれるターゲティングのオプションを廃止すると発表しました。このシステムを廃止することで、「Facebook上でのユーザーのプライバシーを改善できる」とFacebookのプロダクトマーケティング部の部長であるGraham Mudd氏は投稿で発言しました。

同時にFacebookは、宣伝キャンペーンの効果を測るための匿名化されたデータをそれらデータブローカーに提供するのも廃止するとも発言しています。Recodeによると、これらの大きな転換によって影響を受ける他の企業は、何億人分ものアメリカ人の記録を持つクレジットレポート企業のExperianだそうです。

これらのブローカーは、消費者の購入記録(オンラインでもオフラインでも)や家庭年収などの膨大な情報を持っており、パートナー・カテゴリは広告主のために、それらの情報をFacebookユーザーとマッチさせていました。つまり、例えFacebookに大した情報をのせていなくても、サードパーティはユーザーに的確な広告を見せることができたのです。しかし、Wall Street Journalも書いているように、この新方針のスケールはまだ不透明です。

多くのマーケティング企業は独自の消費者データをFacebookにアップロードして宣伝に利用していますが、これらは新方針に影響されません。


それでも、これによってかなり多くの業界が打撃を受けると考えられています。「消費者の情報を独自に持たず、サードパーティのブローカーにそういった情報を頼っている、一般消費者用の製品を販売している広告主にとっては痛手になるだろ」とある広告主はコメントしました。

端的に言うと、この新方針によってプライバシーはある程度改善されるかもしれませんが、どちらかというとパートナー・カテゴリの廃止はFacebookの宣伝ターゲティングに大きく影響し、将来的にデータが漏れる可能性の1つを阻止できるということです。これも結局は、プライバシー設定を1つのページにまとめるという発表と同じく、もっと早くに行なわれているべきだったけど、ユーザのご機嫌取りのために仕方なく取った対策ということでしょう。

Cambridge Analyticaのスキャンダルの原因は、旧バージョンのFacebook APIが、怪しいアプリからでも5千万人分の膨大なデータを許可なく収集できるほど甘いパーミッション設定をしていたためなので、この方針がもっと早く採用されていても何も変わらなかったでしょう。この問題によって、Facebookの株価はおよそ20%下落し、米国連邦取引委員会(FTC)からは現在も調査を受け、おかげで家庭内スパイ用デバイススマートスピーカーの発売も遅らせねばならなくなりました。

広告プラットフォームのモデルを多少いじった程度では、最も懸念を持たれている問題は解決できません。それは、計り知れない量のFacebookユーザーデータが今もどこかにあり、Facebook自身ですらどれだけの人間がそれを手にしているのか把握していないということです。


Image: PixieMe / Shutterstock.com
Source: Wall Street Journal, Recode

Tom McKay - Gizmodo US[原文
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