これからは、あって当然として受け入れたほうがいいかも。
ノッチのついたスマートフォンはiPhone Xが初ではありませんでしたが(たとえばこれとかこれ)、Apple(アップル)が12万円の携帯に黒の切れっ端をつけた途端、Androidのファンは突然ノッチに対して強い反発感を覚えだしました。
そして2月後半に行なわれたMobile World Congress(MWC)において、Galaxy S9を除くほぼすべての新しいAndroidがノッチ付きになったことで、更に反発は激化しました。それに対して先手を打つためか、OnePlusは先日、The Vergeのインタビューに答え、どうして彼らの新しい携帯も(新型のOnePlus 6だとは未だに明言しませんが)ノッチ付きなのかを長々と説明しました。
でも、別にOnePlusは説明する必要なんかなかったのです。Galaxy Noteが2011年に出て以来、携帯のスクリーンは徐々に大きくなってきました。まずは5インチの壁を越えてファブレットの領域に達し、最近では18:9などの超ワイドスクリーンという形に進化してきました。それと同時に、携帯メーカーはベゼルを削ることで、携帯のサイズを上げることなくスクリーンの面積を広げる努力をしてきました。その結果がノッチの誕生なのです。

スクリーン上部を少し削り、そこにフロントカメラやその他のセンサーを詰め込むことで、ベゼルになるはずだった部分まで使えるようにしたのです。
もちろん、決してスマートとは言えないし、見た目が気に入らない人もいるでしょう。でも、ノッチは美しいからあるわけではありません。ノッチはあくまで実用的なものなのです。ノッチに対して怒るのは、車のサイドミラーやドアのヒンジに文句を言うようなものです。まぁ、Appleがノッチのアイデアをコピーしたことに怒っているというならまだわかりますが、それにしたってAppleがAppleらしいことをしているだけで、それに怒るのも今更という気がします。
そもそも、誰が誰をコピーしたかなんてことより、もっと心配すべきことはいくらでもあります。GoogleがAndroid Pを正式にリリースするまで、ノッチのついた携帯に対してOSレベルでのサポートがないのです。OnePlusによれば、この問題を解決するため、OnePlus 6には時計を右上から左上に移動したりといった細かい調整が加えられ、Google Playの中でポピュラーなアプリ1,000種については個別にノッチとの兼ね合いを調査しているそうです。しかし、その1,000種以外のアプリに関しては疑問が残ります。

一方、先日発表されたHuawei(ファーウェイ)のP20は、ノッチが邪魔にならない方法をすでに公開しています。上の写真を見てください。初めて起動するとき、P20のノッチははっきりと見えますが、それが気に入らない場合、ノッチを黒いバーで隠すことができます。通知、時計、電池など重要なものはちゃんと見えますが、カメラの出っ張りはうまく隠されます。これならそこまで文句はないでしょう?
何が言いたいかというと、より大きなスクリーンを求めているなら、ノッチはあくまでそれを実現する方法にすぎません。わずかな期間で、ノッチは話題のタネからあって当然の特徴になりました。もし本気でノッチを消滅させたいなら、財布でその意思を表示すべきです。誰もノッチ付きの携帯を買えと強制はしていないのですから。ただ、そういった考えの人は、フロントカメラや顔スキャナーなどを配置するより良い場所が見つかるまで、いずれ置いてけぼりになる気がします。まぁ、少なくとも今はSamsung(サムスン)が味方ですが。
Image: OnePlus via The Verge, Sam Rutherford/Gizmodo US
Source: OnePlus, The Verge
Sam Rutherford - Gizmodo US[原文]
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