「聞きながら話す」が、当たり前になる日が来るかも。
ソニーから、第3のリスニングスタイルにもなりそうな新しいワイヤレスイヤホン「Xperia Ear Duo」が発売されます。海外ではすでに発売されており、米ギズでもレビューされていましたね。今回はそのほかにも発売予定の新イヤホンをご紹介します。
Xperia Ear Duo
Xperia Ear Duoは、外音も音楽も同時に聞けるデュアルリスニングが最大の特徴。要となるのは特徴的なイヤーピースで、ドーナツのような穴の開いたかたちになっているんですよ。自然に音が聞こえてくるから、マイクを使った外音取り込みの音とは明らかに違うんです。

裏側から見るとこんな感じ。

上の写真右側の大きな部分がドライバーユニットで、音導管を通ってイヤーピースの内周側に配された穴から音楽を聞くという仕組み。装着するとちょうど耳穴の周囲にイヤーピースがフィットして、耳穴に向かってダイレクトに音が届けられるようになっているんです。超耳元でスピーカーが鳴っているような、そんなイメージ。

装着する時は耳の下から耳たぶを挟むようにしてグイっと引っかけます。やや慣れが必要ですが、フィット感は申し分なし。装着しながら会話をしていても、とても自然な気分でした。耳を塞がないから、自分の声が普段と同じように聞こえるんですね。これならレジのたびにイヤホンを外す必要もありません。
耳栓のように周辺音をシャットアウトするカナル型と比べると、音楽への没入感はかなり違ってきます。その代わり音場空間は広いので、本当にスピーカーで聞いているような感覚です。ソニーオーディオおなじみの高音質化技術Clear Phaseも搭載されているので、そのおかげかも。音漏れについては、それなりの音量でうるさめの曲を聞いてもほとんど感じませんでした。
操作はタッチパッドと、前身となる「Xperia Ear」ゆずりのヘッドジェスチャーに対応。再生中に意図的に右や左を向くと曲送り/戻しなどができるんですけど、クセになる便利さです。タッチ操作も触れる面積が広いので、カナル型のタッチパッド系よりも柔軟に操作できます。

左右のペアリングには低遅延に定評のあるNFMIを採用。本体バッテリーは最大約4時間+充電ケースで3回分の充電可能。また、国内版オリジナルの仕様として、Androidの場合はAssistant for XperiaとClovaを連携して使うことができます。ハンズフリーで「LINE」も送れてしまうという最先端スマートっぷりです。
2018年4月11日(水)から予約開始で、発売日は4月21日(土)、価格はオープン。ウェアラブルスピーカーもそうですけど、コミュニケーションが継続可能なリスニングスタイルって、いまキてるのかな。個人的にはこの路線、かなりアリです。
WF-SP700N

さて、ソニーといえばノイズキャンセリングも欠かせません。ということで、CES 2018でお披露目されたノイキャン搭載のワイヤレスイヤホン「WF-SP700N」、こちらももうすぐ発売が始まります。
IPX4の防滴防塵性能をもったスポーツモデルということで、高級機「WF-1000X」よりも堅牢さを感じるつくり。イヤーピースの引っ掛かりも相まって、装着感は良好です。スポーツシーンだけでなく普段から使い倒せそうだなーと思っていたら、実際スポーツモデルのイヤホンを使ってる人の50%は、日常シーンをメインに使ってるというデータも出てるようですよ。

ケースはちょっと独特で、フタはヒンジを軸にくるっと1回転して開く、リボルバー式携帯のような開き方。触ってて楽しいギミックのやつです。バッテリーは最大約3時間+ケースで2回分の充電が可能。発売日は2018年4月28日(土)、価格は2万3000円前後。
WI-SP600N & WI-SP500


同じく、IPX4の防滴防塵性能をもったスポーツイヤホンとして、首かけワイヤレスの「WI-SP600N」、ノイキャンを廃したロープライスモデル「WI-SP500」も国内に上陸。発売日は2018年4月28日(土)、価格はそれぞれ1万9000円と9,000円です。
Xperia Ear Duoの新しいリスニングスタイルは、成熟を続ける左右独立イヤホンのクラスチェンジ先の一つになりえる気がします。音楽も聞くしコミュニケーションもする、両方やらなくっちゃあならないのが現代人であれば、どこまで快適に迫れるか。まだまだイヤホンは、進化できる。
Photo: ギズモード・ジャパン編集部
Source: Sony
(ヤマダユウス型)