ARスマートグラス有力候補のVuzixは、なにを作っているの?
Photo: ギズモード・ジャパン

ARスマートグラス有力候補のVuzixは、なにを作っているの?

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私の視界を連れてって。

今年2018のCESにてスマートグラスの本命が浮上してきたのを覚えているでしょうか? そうです、あのVuzix Bladeです。「ちゃんと」メカメカしくなくて、普通のメガネっぽい外見で、視界の端にAR映像をオーバーレイで表示してくれる。これぞ我々の想像していたスマートグラスじゃないか、といった製品でした。

今回は、そのVuzixが毎年日本にて開催しているカンファレンスに初参加。そこではARの今とそれらのデモ機に加え、ARのこれからとその取り組みが紹介されていました。ARの関連ニュースを多く取り扱うギズですが、文字や映像を見てるだけでは分からない、付けてみて初めて気づくことは意外と多かったです。

中でももっとも感じたのは「ARの未来」。すなわち私達の「視界の未来」でした。

ではでは…まずはARの今をご紹介。

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Photo: ギズモード・ジャパン

Vuzix Blade:付けたら分かる、スッゴイやつやん!

Vuzix Bladeを付けてみて思ったのは「軽い…」。VRヘッドセットを付けたことがある人は分かってくれると思うのですが、あれ(まだ)結構重いんですよ。頭を急に動かすとズレたり、時間とともに落ちてきたり、鼻やらおでこやらに圧迫感がある感じ。でもBladeは少し大きめのサングラス程度の重さで、付け心地が驚くほど自然でした。

そしてなにより驚いたのは、操作が簡単なところ。右側のツルの部分がタッチパッドになっているのですが、基本操作はたったの3つです、指1本でスワイプするとスクロールし、指2本でスワイプするとホーム画面へ、そしてタップをすれば選択中のものがクリックされる。夢中になっていじっていたら、直感的に設定画面やFirefoxを開いていました。

視界はこんな感じです:

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Photo: ギズモード・ジャパン

Bladeがすごいのか私の脳がすごいのか分かりませんが、このディスプレイ、目の焦点を合わせたり外したりができます。ディスプレイの内容を見るのと、レンズを透かして環境を見るのを、直感的に使い分けられるわけです。

でもそれ以上に、スマホと違って「手で支える必要のないポータブルディスプレイ」は腕が疲れなくて画期的でした。ただし操作が多い場合は手を目の高さで維持する必要があるので、スマホ以上に疲れます。多分ディスプレイを目元のままに、操作だけ手元で出来たら最強なのでしょう。

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Bladeと違ってレンズはありません
Photo:ギズモード・ジャパン

Vuzix M300:企業向けデバイス

若干レトロフューチャーな見た目。こちらは人と状況を選ばないデバイスになっていました。ディスプレイを内蔵している部分が上下に調節できて、ディスプレイの裏が光を通さない素材(光を通さない=環境の光がかぶらない=ディスプレイが見やすい)。そしてタッチに加えてボタンでも操作できることも鑑みると、確実性が優先された構成なのが分かります(企業向けですからね)。

M300の視界:

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Photo: ギズモード・ジャパン

いまさらではありますが、お気づきでしょうか。これらのARスマートグラスはAndroidで走っていて、Vuzixのアプリストアなどから様々なアプリをインストールできるのです。カンファレンスを見学していて気づいたのは、今のアプリは主に2つのカテゴリに分けられるということでした。

アプリ:手ぶらで楽だよ映像コミュニケーション

今回の展示で一番多かった系統です。ビデオ通話で相手の顔を表示したり、作業サポートで手元や手順を表示したり、要は装着者に任意の映像を見せるアプリです。こう書くととてもシンプルな機能に見えますが、通話中・作業中に両手が空いているのは画期的なことなのだとか。ちなみに音声はUSB・Bluetooth(Blade)かスピーカー(M300)を通じて再生されます。

確かに、IKEAの組み立て方とかを進捗状況に合わせて自動的に表示してくれたら楽ちんですよね。それも組み立てマスターが音声で指南してくれたらなおさらでしょう。

アプリ:目と首が疲れにくいオーバーレイ表示

これは視界にあるマーカー(バーコードや文字など)検知して、その上からARで別の映像を上書きする系統のアプリです。中でも多かったのが、棚から物をピッキングする作業の支援をするものでした。

「この棚にあるこの品をN個ピックして下さい」という情報を棚に上書きしてくれるので、目線が注文票と棚の間を行き来する必要がなくなるわけです。これだと疲労もミスも減りそうですよね。

これらをイメージしやすい動画がこちら:

Video: SAPJAPAN/YouTube

視界の未来:見たかったものを指先で

このカンファレンスに参加して得たのは「ARスマートグラスはいずれ必需品になりそうだなぁ」という確信でした。なにせ「情報との距離感」が近すぎて、スマホに戻れなさそうなのです。たとえば時間。腕になにも付けずとも、ポケットからなにも取り出さずとも、いつでもどこでも正確な時間が視界にあったらどうでしょう。これだけでも私は大助かりなのですよ(見たくない時は指のジェスチャーでシュッと消せる…はず)。

さらにたとえば、カレンダウィジェットを足すことで、指でシュッと次の予定・目的地・オススメの移動手段が見られるようになり…… 乗り物に乗っている間は指に付けたスマートリングで(腕を上げずに)画面を操作。いつでもどこでも仕事・勉強・ゲームなどができてしまうのです。そして目的地に着いたら、視界に入ったものをスマグラが全て勝手に検索してくれる…(ジェスチャーで表示)。

Vuzixはこういう未来の一端を作っているのだと思います。情報が身近になる利便性を体感してしまったら後戻りはできません。スマホの誘惑に負けた私なら、スマグラの魅力にも負けてしまうでしょう。

視覚の次は聴覚。その次は触覚。私の五感を連れてって。


Photos: ギズモード・ジャパン
Video: YouTube
Source: Vuzix

(西谷茂リチャード)

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