2018年、一番賢い音声アシスタントは「Google アシスタント」。でもどれもそんなに役に立たないよね

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  • author 塚本 紺
2018年、一番賢い音声アシスタントは「Google アシスタント」。でもどれもそんなに役に立たないよね
Photo: ギズモード・ジャパン

皆が薄々感じていたこと…。

アメリカでは音声アシスタントの代表格として人々が考えているのはやはりAmazon(アマゾン)のAlexaです。しかし先日発表された調査結果によると、ユーザーの質問に回答する「賢さ」という点ではスマートフォンのGoogle アシスタントがトップの成績を記録しているようです。なお、今回の調査は英語版の音声アシスタントで行なわれました。

デジタルマーケティング・エージェンシーのStone Templeは、Alexa、MicrosoftのCortanaGoogle アシスタント(スマホ版とGoogle Home版)、Siriの音声アシスタントのトップブランドを調査しました。これらAIに約5,000の質問を投げかけ、いくつの質問に回答をしようとしたか、そしてその中で、いくつが完全に正しい回答だったかを数えました。前者を回答試行率、後者を正答率として進めていきます。

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Image: Stone Temple
濃い緑色が回答試行率、明るい緑色が正答率

こちらが調査の結果。正答率はどのAIも80%を越えたようです。最も成績が良かったのがスマートフォンのGoogle アシスタント。Google HomeのGoogle アシスタントでは正答率が下がっています。なお、濃い緑のほうの回答試行率には、「今勉強しています」などの回答や、回答したが音声アシスタントが質問を正しく聞き取れなかった場合はカウントされません。

この調査は昨年も行なわれており、昨年との比較ではどのAIも前年と比べて賢くなっていることがわかりました。特にAlexaはその成長率が最も高く、昨年の2倍の数の質問に回答を試みています。音声アシスタントは毎日何百万回と投げかけられるユーザーの質問から学習していることからも、今後もどんどんと賢くなることが予想されます。

しかし正直な意見を言わせていただければ、音声アシスタントはどれも消費者を大きく感心させるような出来ばえではありません。質問を理解してちゃんと回答した場合は正答率は高いですが、そもそも質問をちゃんと理解する時点で失敗しているのが現状です。回答試行率が75%を越えたのはスマホ版のGoogle アシスタントのみ。Cortanaは60%ちょっとで、Alexaは50%ちょっと、そしてSiriに至っては40%の質問にしか回答しようとしませんでした。これはかなり低いと言わざるを得ないでしょう。

SiriやAlexaの面白い回答/リアクションが話題になりますが、その裏ではSiriやAlexaが全く理解できず、無視される質問がたくさん投げかけられているというわけですね。

今のスマートスピーカーは便利より、未来感が楽しい

Alpine.AIのレポートによると、音声アシスタントを使い始めた人のうち、2週間後も使用しているユーザーの割合はなんとたった3%ということで、多くの人が「音声アシスタント使えないな」と実感しているのがわかります。

Alexaもつい最近までは一度に一つのコマンドしか行なうことはできませんでした。時間や面倒臭さを節約するためのデジタルアシスタントなのに、一つリクエストを行ない、それが実行されるのを待ち、それからもう一つリクエストをしなければいけませんでした。これでは本末転倒です。今では複数のコマンドをAlexaに与えることができますが、何か一つでもリクエストが間違えれば、それをキャンセルして、すべてのコマンドをやり直す、ということが必要になります。

デジタルアシスタントが命令を聞いてくれる、という行為自体は未来風で楽しいですが、生活が楽になっているかというと微妙なところでしょう。

また多くの人が人前で音声アシスタントと話すことに居心地の悪さを感じているようです。Creative Strategiesのレポートでも、大多数のユーザーがこの意見に同意していることがわかります。他の人がいる公の場所でも使う、と回答したのはたった6%でした。自分が使っている言葉に訛がある場合はアシスタントは上手く理解をしてくれませんし、英語以外の言語はサポートされていないものも多いわけです。

とはいえ、音声アシスタントが役に立っていないわけではありません。特に視覚障害のあるユーザーや運動技能に制限があるユーザーにとっては音声アシスタントは非常に便利になる場合があります。学習障害や読み書き障害を持つ人々の助けにもなる、とAbilityNetは指摘しています。(しかし発話に影響を与える障害を持つユーザーにはSiriは反応しない、という指摘もでています)。

前述の通り、アシスタントたちは今後も学習を続けていくでしょう。どこかの段階でほぼすべての質問に正確に回答できるようになるかもしれません。それまでは「ロボットが自分に反応してくれる!」という未来感がメインの楽しみになりそうです。


Photo: ギズモード・ジャパン
Source: CNET, Stone Temple

AJ Dellinger - Gizmodo US[原文
(塚本 紺)

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