氷がツルツル滑るのは表面が溶けるからではなく、表面の分子がクルクル転がるから
Image: sun ok/Shutterstock

氷がツルツル滑るのは表面が溶けるからではなく、表面の分子がクルクル転がるから

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またひとつ、科学の力で常識が変わりました。

これまでアイススケートが氷上を滑るのは、「スケートの刃が氷を溶かすからツルツルになる」と考えられてきました。

しかしアムステルダム大学のダニエル・ボン教授がとある実験を行ない、その常識が間違っていることを証明したのです。

その実験とは、一般的なスケートリンクの上にて、-100度から0度まで冷やした鉄球を、氷の上で転がすというもの。これにより-100度から-71度までは摩擦係数が高いことが判った一方、-70度から摩擦が減少し、-7度でそれが最小になることを突き止めたのです。

分子動力学法と呼ばれるシミュレーションを使ったところ、何が起こっているのかが詳しくわかってきました。それは、氷上にはとある層があり、そこには目視できないほど極小の分子がたくさんあって、互いに2〜3個のつながりを持ってくっついているのです。

温度が-70度より温かいと、ふたつのつながりを持った分子の集合体が増加します。そしてそれらは転がる丸太のようにクルクル回転し、そこに乗せたスケートの刃、および転んだお尻がツルリーンっと滑るってワケなのです。

ということで、これからエフゲニア・メドベージェワがセーラームーンのコスプレで氷上を舞う時は、「今たくさんの分子が丸太になって転がってるんだ」と思いながら月に代わってお仕置きされちゃいましょう。


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Source: Nature

岡本玄介

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