ロボットだからデコボコな路面でも捻挫知らず。
さまざまな理論や技術を研究し、高速知能ロボットへの応用を目指している石川妹尾研究所。それは東京大学の大学院情報理工学系研究科にあり、複数のセンサーからの情報を融合させる「センサー・フュージョン」や、通常は見れないモノ・コトを捉える「ダイナミック・イメージ・コントロール」・「ビジョン・アーキテクチャー」などを研究しています。
現在このチームは、人間を超えた機械システムの限界を追求することを目標とした、高速ビジュアルフィードバックを用いた二足走行ロボットシステム、「ACHIRES(アキレス)」を開発しています。とにかく全力疾走することが使命の、一見シンプルに見える2本脚ロボットです。
走っている様子がこちら。ちょっとだけピョンピョン飛ぶように、健気に走ります。
思わず応援したくなっちゃいますね。さらにこのアキレス君、ランニングマシーンに障害となるデコボコが流れてきても、イジワル人間に棒で突っつかれても、一生懸命にダッシュし続けるのです。それが可能なのは、アキレス君が人間が走る時の前傾姿勢を真似しているから。その様子を600フレーム/秒のスローモーションで解析した動画がこちら。
全高は25cmで、最高速度は4km/h。ランニングマシーンの速度に応じて姿勢がより前傾になるのも人間と同じですね。
ロボット界では、バク宙ができるボストン・ダイナミクスの「ATLAS(アトラス)」君や、セグウェイに乗っちゃうダチョウ脚ロボ「CASSIE(キャシー)」といったライバルが大勢います。アキレス君が、その勢力図に突っ走っていくことを期待しましょう。その際は、くれぐれも踵を射られないように……。