初回予約分が瞬殺されてたんですよね〜。
米Gizmodoの製品比較企画「Battlemodo」、今回のテーマは「初心者におすすめできる安いドローンはどれ?」。1機が圧勝するという結果に。何気に1機がボロクソな評価を受けているのも見逃せません。翻訳してお届けしますね。
夏がやってきました。クリスマスにクラッシュさせちゃったドローンを買い替えるタイミングがとうとうやってきたわけです。
ここでちょっとしたアドバイス。もしドローンの飛ばし方を知らないなら、高価な製品を買うべきじゃありません。廉価なドローンも本当によくなっています。高価なドローンを木にぶつけて投じたお金ごと爆発四散させることなくテクニックを上達させるいい方法は、お手頃価格のドローンを買うことです。
その際に問題になるのが、価格に対する製品の品質です。選択を誤れば、かえってDJI SparkやYunec Breezeといった高性能ドローンにアップグレードしたくなってしまうでしょう。そこで、私たちは3機の買いやすい価格のドローンを集め、3つの観点からコスト比の品質を明らかにしてみることにします。ということで、今回のBattlemodoにエントリーするのは以下の3機。
・Drocon Cyclone:70ドル
・Ryze Tello:100ドル
・Parrot Mambo FPV:180ドル
今回のBattlemodoはストレートにいきますよ。チェックするのは、以下の3点です。
・初めて飛ばすのは簡単か?
・ちゃんと飛ぶか?
・カメラ性能はどうか?
ちょっとネタバレしちゃうと、1機が圧勝しちゃったんですけどね。
初めて飛ばすのは簡単か?
もしコントローラーやアプリがうまく動かないなら、この小鳥たちを空に羽ばたかせるのは面倒でしょう。なので、対決の初戦では、飛ばすための準備でイラつかされることがないかをチェックすることにしました。

最初にいちばんお粗末な結果に終わったやつからいきましょう。Drocon Cycloneです。Amazonでベストセラーになっている廉価なドローンですが…悪夢のようなやつでしたね。

まず、こいつを起動させるには怪しげな見た目のバッテリーを小さなケーブルで本体とつながなきゃなりません。

んで、薄っぺらいコントローラーのスイッチを入れると、いきなり動き出す。危ないです。そんなわけで、Cycloneは初戦からすぐ除外されました。ちなみに、アプリの出来が最悪なので、飛ばすのに使うべきではありません。

Ryze TelloとParrot Mamboはどちらもセットアップが簡単。また、どちらもコントローラーできちんと動作します(Mamboは同梱、Telloは別売り)。カメラにちがいがあり、Telloのカメラはビルトイン。Mamboのカメラはセパレータブルで、本体上部に外付けされている形です。

ソフトウェアの動作が滑らかで信頼できるTelloの勝ちかなと思います。Telloのほうが簡単に、すばやく飛ばせるでしょう。根底にあるDJIの技術のおかげでしょうね。
勝者:Ryze Tello
飛行性能
堅実に飛び、巧みに操れるかどうかは、ドローンの価値に直結しています。そうでなければ、風の日にうまく滞空させられなかったり、クラッシュさせてしまったりするでしょう。そこで、私たちは第2戦として、3機のドローンたちを木の多いコースで飛ばしてみることにしました。
Drocon Cycloneは今回も悪夢。危険です。

こうした評価をする理由は、Cycloneの操作方法にあります。ジョイスティックの上下にドローンの上昇下降が対応しているものだと思っていたのですが、Cycloneはジョイスティックを上に入れると上昇し始め、下降はジョイスティックを離すという操作なんです。ストローを吹いてピンポン球を飛ばそうとしてるような感じですね。息を止めれば、ピンポン球は落ちてくる。それと同じで、ジョイスティックを上に入れるのをやめれば、Cycloneは下降すると。
唯一いいところは、Cycloneはとても軽く(作りはよくないですが)、地面に激突しても破片をまき散らしてバラバラになったりはしないってことです。

そんなわけでまたまたRyze Tello対Parrot Mamboです。今回は接戦でしたが、差になったのは空中での安定性。Telloは空中で盤石な感じ。Mamboはふらふらしがちで、障害物の多いコースでは危うく接触しそうになる瞬間が何度かあり、説明のつかない墜落もありました。TelloもGPSを備えた高度なドローンほど安定してはいませんが、価格的には2倍弱のMamboに比べて、倍は飛ばしやすかったです。
勝者:Ryze Tello
カメラの画質
廉価なドローンは撮影能力のために有名なわけではありません。実際、今回比べる3機のカメラは、ドローンがどこに行ったのかを見るのにまず便利という感じ。しかし、どのドローンも1080p HDのカメラを備えているのに、歴然とした性能差が。

もう驚かないと思いますが、カメラ性能ワーストもCycloneでした。写真は粗く、2003年頃の携帯のカメラのレンズを通して見た何かのようです。

Parrot Mamboはもっとよかったですが、すばらしいという感じではありません。レンズがたくさんのチリを拾ってしまい、画像は霧がかったような変な感じに。レンズを綺麗にして改めてテストしてみたところ、画像はシャープになりましたが、霧がかった感じは完全にはなくなりませんでした。Mamboで写真を撮りたいとは思わないでしょうね。ちなみに、FPVモードを使ってヘッドセットをつければ、Mamboを自分の目として使えます。

そういうわけで、カメラの画質もTelloがベスト。Telloのカメラの画質は控えめに言ってもすばらしいです。マンハッタンの中心で写真を撮ったんですが、細部までわかります。HD画質で撮れるカメラに期待するのはこういったレベルでしょう。なお、動画は風のために揺れていましたが、それはほかの2機も同じでした。
勝者:Ryze Tello
いやもう、Telloの圧勝
100ドルでこれはお買い得。もう少しお金をつぎ込んでBluetoothコントローラーを買えば、簡単にTelloで飛び回れます。良好なカメラ性能のおかげで、ドローンフォトグラファーになる方法を模索することもできるでしょう。
BATTLEMODO:200ドル以下のドローン対決まとめ

・飛ばしやすさ:Ryze Tello
・飛行性能:Ryze Tello
・カメラの画質:Ryze Tello
総合勝者:Ryze Tello
廉価なドローンはDJI MavicやPhantom 4といったより高性能なクアッドコプターへの入口です。1,000ドル以上をガチの空撮機材に突っ込む前に、まずは安いドローンといくらかの時間を過ごすべきなのは疑いようもありません。そうしたドローンは高価なドローンよりも墜落から生き延びやすく、小さくて安全です。こうしたドローンのほうが楽しいって人もいるでしょう。ともあれ、Ryze Telloにはそれに必要な性能がすべて備わっています。
Image: Gizmodo US, YouTube
Video: YouTube
Adam Clark Estes - Gizmodo US[原文]
(かみやまたくみ)