イライラする「ぽちゃん」という水滴の音を止める方法

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  • author 岩田リョウコ
イライラする「ぽちゃん」という水滴の音を止める方法
Image: Doladimej/Wikimedia

気が狂いそうになる「ぽちゃん」を止める方法。

夜寝る時、雨の降る音を流してくれるアプリさえあるのに、どうして同じ「水」の音である水道の「ぽちゃん…ぽちゃん…」の音はあんなにイライラするんでしょう? 精神をむしばむような「ぽちゃん音」を簡単に止める方法を、科学が教えてくれました。

Science Reportに発表された研究によると、ぽちゃん音は水滴が水面に落ちる際に水面下に溜まっている小さな気泡が振動することによって起こるものだそう。水面に当たった音じゃなかったんですね。

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Image: University of Cambridge/Gizmodo

実は、水滴の研究自体はすごく長い間されていて、110年も前の1908年、アメリカのArthur Worthingtonという科学者が著書『Study of Splashes』でもっとも古いとされる水滴がぶつかる写真を掲載しています。これをきっかけに1920年代は水滴の音の研究が多くされて来ました。ぽちゃんという音の仮説はこれまでたくさん立てられてきたのですが、実験をして仮説を立証したケースはありませんでした。

これまでの研究ですでに、水滴が水面に当たるときに水面に穴ができると同時に気泡ができることはわかっています。そしてぽちゃん音は、水滴が水面に当たり水面にできあ穴が振動する音か、水面に音波が広がることで起こる音だと予想されていました。そこでAgarwalさんと同僚は、実験をするために超高速カメラ、高感度マイク、水中聴音器をタンクにセットし、水面に水滴が落ちるようすを記録することに。

「水滴の物理的なメカニズムについてはたくさんの研究がされてきましたが、音についての研究は、あまりされていませんでした。」と語るのは今回の「ぽちゃん音」の研究を発表したケンブリッジ大学の研究者Anurag Agarwalさん。「しかし現代の映像・音声技術のおかげで、ついに音がどのように発生しているのかがわかったのです。これで音を止められます」。

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Image: S. Phillips et al., 2018/Scientific Reports

しかしAgarwalさんたちの実験は、ぽちゃん音の出どころは予想のどちらでもなく、水面下にある気泡だということを明らかにしました。「超高速カメラと高感度マイクを使うことで、初めて気泡の振動が直接的に観察できました。すると、気泡こそが水中の音とぽちゃん音の鍵だということがわかったのです。そして、水中の音が振動して水面に広がっているというわけではなかったのです。」と共同著者のSam Phillipsさんは語っています。

振動している気泡が、水滴が落ちた時にできた水面のヘコみの底自体を震わせていたんです。気泡の振動がピストンのように水面に向かって音波を送り出し、それが空気中に出ることでわたしたちの耳に届いていたのです。

そして最後になりましたが、このぽちゃん音が起こる原因がわかったので、止め方も判明しました。水滴が落ちるバケツなどに洗剤を一滴垂らしておくことで、水の表面張力を変化させて、水中に気泡が溜まるのを防ぐことができます。気泡がぽちゃん音の原因なので、気泡さえできなければ音はしない、という原理ですね。あー、スッキリ!

おやすみなさーい。


Image: Wikimedia, Gizmodo US, Scientific Reports
Source: Scientific Reports

George Dvorsky - Gizmodo US[原文
(岩田リョウコ)

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