「ほぼ問題なく使える」レベルの安価スマホ、ニーズはありそう:moto g6レビュー

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  • author 塚本 紺
「ほぼ問題なく使える」レベルの安価スマホ、ニーズはありそう:moto g6レビュー
Photo: Patrick Lucas Austin (Gizmodo)

これは需要がありそう。

スマートフォンが高機能化するにつれて何万円もする高価な機種を購入するのが普通になりました。しかしそんな中で「そこまで高機能じゃなくてもいいから安くて良い」というユーザーはかなり存在しているようにも思われます。実際多くの人が古いスマホを何年も使っているわけで...常に高機能なデバイスを持っていることが必須なわけではないですよね。そんなポイントを見事についてきたのがmoto g6です。

以下、米GizmodoのPatrick Lucas Austin記者です。



moto g6

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これは何?:1080pディスプレイと2つのリアカメラを備えた中間層のスマートフォン。

価格:250ドル(日本では税込31,104円)

好きなところ:価格が安くて、一般的なアプリを使うには十分な速さな上、1080pのディスプレイを備えています。

好きじゃないところ:相応の安っぽさがあります。防水ではないし、本体はすぐに熱くなります。

Appleとサムスンはどちらも最新のスマートフォンには数万円、時には10万円を超える価値がある、と消費者に信じ込ませようとしてきました。実際2012年であれば、200ドルを下回るデバイスで快適なものはあまり存在していませんでした。しかし今ではスクリーンもプロセッサーも高度かつ安価になっているため、それほど高価でないスマートフォンでも問題なく使えるものが出てきています。

そんな中でMotorolaから登場した250ドル(日本では税込31,104円)の「moto g6」は「適度に使いやすければそれでいいじゃない」というモットーを体現した最新のデバイスとなっています。いくつか最新のスマホが搭載している機能はついていないものがありますし、見た目も安いプラスチック感がありますが、300ドルを下回る最新スマホ・デバイスであることを考えると大目に見られるものです。しかも、イヤフォンジャックがあるんです。うーん、ポイントをしっかり押さえていますね。

レノボによるMotorolaは、安価なアンドロイド・スマートフォンという選択肢を消費者に提供してきました。もちろん、他にもさらに安いスマホはマーケットに出てきてはいます。Motorola自身もこれよりも安い価格帯のプロダクトを出しており、E4とE4 Plusは250ドルよりも安くなってます。今回のg6が属しているmoto gラインはそんな中でも中間の価格帯を攻めるブランドとなっており、プロセッサーもより安価なプロダクトより早く、機能拡張モジュールMoto Modにも対応しています。

とはいえ、250ドルは250ドルなのでiPhoneの最新モデルのような機能を期待してはいけません。では順に何がトレードオフとなっているのかを見ていきましょう。



本体はどう?

Android 8.0のmoto g6は、ガラスメーカーであるコーニング製のGorilla Glass 3でカバーされているのですが、プラスチックの上に光沢のあるコーティングをしているように見えてしまいます。またツルツルしていて滑りやすく、指の汚れも目立つのが難点です。電源ボタンは薄く、ボリュームコントロールはあまり触り心地が良くありません。実際にボタンを押せているのかが判断できない時もあるので、これは気になる人もいるでしょう。

ホームボタンは楕円の形をしており、電荷性の指紋センサーになっています。また左右のスワイプにも対応しており、アプリの切り替えにも使えます。

カメラはなんとデュアルレンズ! だけど…

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Photo: Patrick Lucas Austin(Gizmodo US)
デュアルレンズのカメラは光学ズームを可能にするものではなく、ポートレイトなどの画像エフェクトのためのもの。

背面カメラは2つついています。1つは12メガピクセル、もう1つは5メガピクセルとなっています。2つ目のカメラはポートレイトモードといった特別なエフェクトを生み出すために使うようですが、それほどちゃんとは機能しません。私の頭には頭髪が無いですが、その境界線はあまりちゃんと認識できないようでした。これによって価格が上がっているのだとしたら、光学ズームのほうが有り難いです。とは言え、ポートレイトモードにも需要はあるのでしょう...きっと。

前面カメラは8メガピクセルで、スタンダードなセルフィーを撮影することができます。フィルターやGoogleレンズといった機能もついています。しかし画像の質は粗さが目に付きます。またカメラ起動もなかなか時間がかかります。シャッターボタンをクリックして撮影されるまでの微妙な時差にも私はイライラしてしまいました。

痒いところに手が届かない

ワイヤレス充電は非対応でNFCもありません。ワイヤレス充電はまだまだ贅沢機能の一つかもしれませんが、NFCのような接続オプションを取り除いてしまうのはスマートフォンとしては失敗のように思います。

また防水性もあまり期待しないほうが良さそうです。g6は「撥水性のナノ・コーティング」を謳っています。水しぶきがちょっとかかるくらいは大丈夫かもしれませんが、水に浸かってしまった場合は難しいでしょう。

グラフィックの設定を最低にすればPUBGもプレイできないことは無いですが、ビジュアル面には期待できません。数分間プレイするとデバイスもかなり熱くなるので要注意です。また16:9のスクリーンでデザインされたゲームは左側を削られることになります。これは...ゲームによってはかなり辛いですよね。

高価なスマートフォンと比べちゃダメ

と、短所を並べるとまるで買う価値の無いスマートフォンだと言っているように聞こえるかもしれませんが、これらはもちろんもっと値段の高いスマートフォンと比べた時の話です。値段を考慮すると「これくらいで良い」スマートフォンとしての品質はかなり良いものになっています。

スクリーンも小さすぎず、アプリや写真を見るのにも問題ありませんし、USB-Cにも対応しており、基本的なことができればそれで良い、という人にはピッタリです。32GBの内蔵ストレージ容量、そしてmicroSDカードのスロットもあるので必要があれば追加も可能です。前述の通りイヤフォンジャックもあり、USB-Cポートもあるという点では十万円以上するAppleデバイスにも勝っていますね。

ディスプレイは5.7インチの2,220 x 1,080(アスペクト比は18:9)となっています。プロセッサーはSnapdragon 450。ジェスチャー機能を使うとスマホを振ったり、裏返すといったジェスチャーでカメラアプリを開いたり、フラッシュライトを起動するといった簡単動作が可能になります。この機能は私のお気に入りです。

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Photo: Patrick Lucas Austin(Gizmodo US)
他の無名のアンドロイドスマホと見た目がほぼ変わらないのは残念。

g6をみんなが購入すべき、だとは言いません。もしも予算に余裕があるのであれば、もう少し処理速度の早いスマホを買う方が快適でしょう。しかし予算が限られているけれども、今のスマホはもう使い物にならないほど古くなってしまったという方や、iPhoneが壊れてしまったけど新しいモデルが出る時まで新品購入は待ちたいという方には最適なプロダクトです。

もしもお母さんが旅行中にお気に入りの折りたたみ式電話を海に落としてしまったら、g6を贈ってあげたらどうでしょうか。子どもがどうしてもスマートフォンが欲しいと言っている親御さんにも良いかもしれません。

まとめ

  • 250ドルで1080pスクリーンの、ちゃんと動くスマホという点では良い買い物。
  • カメラは大きな問題無し。その程度。
  • 滑りやすい背面部とかっこ悪いデザインなので、ケースは必須かも。
  • ゲームもできないことはない。でもグラフィック性能は良くない。
  • うっかり新品のアンドロイドスマホを壊してしまった人の衝動買いにはピッタリ。



Photo: Patrick Lucas Austin(Gizmodo US)

Patrick Lucas Austin - Gizmodo US[原文
(塚本 紺)

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