より人間らしく。東京大学による、機械と筋肉を融合したバイオハイブリッドロボットの研究
Image: Gizmodo US

より人間らしく。東京大学による、機械と筋肉を融合したバイオハイブリッドロボットの研究

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ウエスト・ワールドも夢じゃない...?

機械と筋肉を融合させたロボットなんて聞くと、SFチックで非現実的な感じがしますよね。実際、私たちの身近にあるロボットのほとんどは機械で動いていて、生物が持っているような筋肉はありません。しかし、東京大学生産技術研究所の竹内昌治教授と森本雄矢助教が率いる研究チームは、培養した筋肉と樹脂製の骨格を融合させることで、人間の指のようなバイオハイブリッドロボットの開発に成功。この研究は、科学誌「Science Robotics」で掲載され、表紙としても取りあげられています。

もともとバイオハイブリッドロボットの研究自体は存在していますが、これまでの研究では単一の筋肉を搭載するのが主流でした。電気を流すことで収縮させるのですが、筋肉がひとつだと、時間が経つにつれて縮まりつづけて硬直してしまうため、短期間で動かなくなるという課題がありました。

そこで東大の研究チームは、人間の腕のように骨格を挟んでふたつの筋肉を向かい合わせに配置させることで、片方の筋肉が収縮しているときにもう片方の筋肉は伸びるような構造を作りました。この構造によって、従来の研究にくらべ、より長期間筋肉の収縮機能を維持できるようになったのです。

さらに研究チームは、開発したバイオハイブリッドロボットを使い、リングを持ちあげて特定の場所まで移動させる動作を行なうことにも成功しています。

Video: The University of Tokyo | UTokyo/YouTube

動画(0:42〜)を見るとわかりますが、ロボットはまるで人間の指のような手つきでリングを引っかけています。さらにはロボットを2個使って、より大きな物体を持ちあげることも可能に(1:04〜)。ぴくぴくっという動きが、本当の生き物っぽい。

今回の研究で発表された技術によって、骨格を動かす筋肉の運動モデルの解明や、治療薬開発の試験に関する研究の発展が期待されています。また、生き物のようにより柔らかい動きを再現できるロボットへの応用についても期待されています。

ボストン・ダイナミクスが開発したAtlas君にも驚きましたが、このバイオハイブリッドロボットの開発が進めば、もっと人間らしい動きをするロボット、それこそ人造人間の開発も夢じゃないかもしれません。今後の研究に期待です。


Image: Gizmodo US
Source: 東京大学, Science Robotics, YouTube

George Dvorsky - Gizmodo US[原文
(tmyk)

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