映像エンジンの進化で何が変わったの?
ポケットに入るコンデジのなかで、24~960mmという圧倒的な光学40倍望遠ズームレンズを搭載している「PowerShot SX740 HS」が発表されました。
SXラインはG1Xなどが属するGラインの下位モデル。とくにこのシリーズは軽くて、小さくて、満月のどアップ撮影もできちゃうコンデジです。デジタルズームと合わせると80倍、1,920mm相当の画角となるし、遠くにあるシーンをつかんで手元にもってくるスキルを極めたモデルなんです。

限界ギリギリまでズームアップしたとき、レンズの飛び出し量はボディの厚さの2~3倍ともなります。存在感たっぷり。
センサーは1/2.3インチCMOSで有効画素数約2030万画素。最高ISO感度は3200。でも、レンズを含めて基本的なアーキテクチャはSX730 HSと同一。液晶モニタのサイズも解像度もチルト角度も同一です。見た目も変わりはないですね。

大きく異なる点は、映像エンジンが2013年から使われてきたDIGIC6から、最新世代のDIGIC8へとアップデートしているところ。現行ですと、ミラーレス一眼のEOS Kiss Mにのみ搭載されていました。それにともない動画は4K 30pの撮影が可能となり、連写も5.9コマ/秒→10コマ/秒(ONE SHOT AF時)・4.6コマ/秒→7.4コマ/秒(SERVO AF)と高速化、手ぶれ補正も3段→3.5段となりました。
身をもってわかる点としては撮影間隔で、先代のSX730 HSと比べて約1秒から0.4秒になってバシャバシャ撮れるように。処理速度の高速化による恩恵といえましょう。

SX740 HSの面白い機能の1つにフレーミングアシストがあります。望遠域でフレーミングアシストボタンを押すと広角にチェンジ。ボタンを離すと元の望遠画角に戻る機能です。
いったんフレームアウトしてしまった被写体を探すのに便利。被写体のサイズを選択することで、その部分の大きさを変えずにズーム倍率を変えてくれる機能もついています。これ、動画撮影時に便利なんですよね。

ちなみに設定のインターフェースはEOSシリーズに似たものが採用されているので、サブ機としてもストレスなしに使える仕様です。

PowerShot SX740 HSは8月30日発売。価格は4万8500円の予定です。
超望遠という、スマートフォンが苦手な分野を磨いたSX740 HS。コレ、バッグのなかに潜めておくといいですよ。旅行でも通勤通学でも、咄嗟に訪れたシャッターチャンスを逃さないようになりますから。
Photo: 武者良太, ギズモード・ジャパン
Source: キヤノン
(武者良太)