宇宙望遠鏡がとらえた、生まれたてホヤホヤの太陽系外惑星
誕生したばかりの惑星の画像。中心部の右下寄りにある明るい円がその惑星「PDS 70b」で、中心星は光を遮断するために黒くされています。
Image: ESO/A. Müller et al.

宇宙望遠鏡がとらえた、生まれたてホヤホヤの太陽系外惑星

こうやって生まれるのか。

これまでに、何千もの太陽系外惑星が観測されてきました。なので、いくつかの惑星が軌道を描いて回っている遠くの惑星系を発見するのは、そこまでワクワクするようなことでもなくなってきています。ところが先日、形成段階真っ盛り、生まれる段階の惑星をとらえることに初めて成功したようです。

いずれも、南米チリにある超大型望遠鏡VLTのハイコントラスト撮像装置「SPHERE」と補償光学装置「NAOS-CONICA」、そしてジェミニ南望遠鏡の近赤外コロナグラフ撮像装置は、恒星PDS 70の周りにあるガスや塵などからできた円盤を発見。その塵からのデータを再分析し、SPHEREでさらに観測したところ、科学者らはそこに若い星が存在するたしかな証拠を見つけたのです。

ドイツにあるマックス・プランク天文学研究所の大学院生Miriam Kepplerさんは、米Gizmodoに対し、このように教えてくれました。

惑星は星周円盤のなかで生まれます。この円盤はガスと塵でできており、およそ1000万年位までの若い恒星を囲んでいます

そのような円盤のなかにまだ埋まっている状態の、若い惑星を見つけたという事実が私たちの発見の興奮する点なんです

1992年に科学者らは「PDS 70」が原始惑星系円盤を持っているかもしれないと考え、2006年には実際にその円盤を観測しました。この観測は、2018年の2月24日まで続きました。

SPHEREはPDS 70からの光を遮断することで、ほの暗い塵とガスの円盤と惑星を複数の波長から観測することに成功しました。新旧のデータには若い惑星の存在を示す痕跡、円盤内の穴がはっきりと示されていました。

さらに別の研究論文では、1,000度近くで質量は木星の2~17倍、半径は木星の1.4~3.7倍の大きさの星であることが確認されました。この星の年齢はおそらく540万歳で、太陽を中心にして動く地球の22倍の速さでPDS 70の軌道を回っています。その周期は118年とのこと。

この新しい惑星に関する2本の論文は、Astronomy and Astrophysicsに掲載されています。

星の形成を理解するためには、このような若い惑星の研究が重要です。Kepplerさんはそれについて、このように語っています。

この観測によって、生命誕生のごく初期の段階では惑星の大気がどのようになっているのかを深く知ることができます

これは、惑星が進化する際の性質を予測する理論モデルを測るために大事なことです

今回のリサーチはほんの始まりにすぎず、惑星形成のプロセスを完全に理解できるようになるには、もっとたくさんの惑星や原始惑星系円盤の研究が必要となるでしょう。 ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡やアタカマ大型ミリ波サブミリ波干渉計といった新たな望遠鏡が、このミステリアスな宇宙現象に光を照らして(観測では光を遮るんですけどね)くれるはずです。


Image: ESO/A. Müller et al.
Source: Astronomy and Astrophysics(1, 2

Ryan F. Mandelbaum - Gizmodo US[原文
(たもり)

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