いつも一部分しか見えませんもんね。
太陽に照らされた地球の影が、月を陰らせる月食。特に7月28日に起こった皆既日食は、今世紀で最長のものだったそうです。天文ファンからカメラ好きまで、その月食を写真に収めた人たちは多いかと思われます。
ですが動いた月を合成して、地球の影をまるまるひとつ分写し出した写真が、今までありそうでなかったビックリ画像になりました。
それはオーストラリアに住むアマチュア天文学者、トム・ハラダインさんが作ったもの。これで月に対して地球がどれほど大きく影を落とすのか、驚くべき全体像がハッキリわかるのです。
撮影は基本的に露出、ISO、F値を同じにしていますが、最初の3枚だけは月が明るい状態なので、シャッタースピード1秒、ISO400、F/5に設定しているとのことです。そしてフォーカスするのは月ではなく影。彼は月に落ちる地球の影が幅9,050km(≒985ピクセル)で、月そのものは幅3,468km(≒378ピクセル)という数値から2.61という比率を割り出して、影が真円になるよう調節しながら撮影していったのだそうです。

ブリスベンの予報ははじめ曇りだったのですが、彼が起きた7月28日の午前3時半は雲ひとつない空になっていたそうな。なので急いで大口径のドブソニアン望遠鏡を準備しました。なお5時35分には国際宇宙ステーションが月食を通り過ぎるのも観測できました。
ほかにも7月31日には、地球に近付いた火星の姿も捉えるなどオーストラリアから観測した天体写真がいくつも楽しめます。興味のある方は覗いてみてください。
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