鳥人間コンテストじゃありませんよ?
Airbus(エアバス)が開発した、無人飛行機「Zephyr S」。これはギリシア神話の西風の神の名を冠した、世界で初めて太陽エネルギーで成層圏を飛ぶ疑似人工衛星です。
「疑似人工衛星」は無人飛行機と人工衛星の中間に位置する飛行機なので、飛行する場所も両者の中間となっています。
一見すると、駄菓子屋さんで買えるようなゴム仕掛けのプロペラ飛行機みたいなデザインですが……7月11日にアリゾナ州から飛び立ってから、25日間と23時間57分の連続飛行を記録しました。
では、実際に飛び立つ瞬間を映像でチェックしてみてください。
Airbusによると、この記録は試作品「Zephyr」が2010年に出した14日と22分という記録を大幅に更新したとのこと。イギリス政府と国防省によるサポートにより、この飛行が可能になりました。
地上21kmの高さを、時速21kmで飛ぶこの疑似人工衛星。翼の長さは25mもあるのに、総重量はなんと75kgを切るほど軽いんですって。こんなに華奢なのに、ずっと飛べるのは雨雲やジェット気流の影響を受けない成層圏だから、安定して飛べるのだそうです。
将来的には偵察機になることを考えているようですが、どんな形でお目見えするのか想像もつきませんね。