我が家に小さなロボがやってきた! Ankiの「Vector」ハンズオン

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我が家に小さなロボがやってきた! Ankiの「Vector」ハンズオン
Image: Alex Cranz/Gizmodo US

とにかくかわいい。

ついに夢見たSci-fi世界がやってきた!」のキャッチコピーで、お家で共存するミニミニロボットとしてAnkiが発売したVector。Kickstarterでの資金プロジェクトでも、50万ドルの目標金額を優に上回って、すでに120万ドル近くを集めており、世間の注目度の高さがわかります。現在、Kickstarterで予約受付中ですが、米GizmodoのAlex記者のお家に、一足先にVectorがやってきました。ミニロボ好きのAlex記者のハンズオン・レビューどうぞ。


ついに新たな扉をあけ、スマートホームの中心となるロボットを作ったぞ! Ankiは、そうは思っていないと思う。ただ、そこそこスマートで、昔思い描いた未来の生活をちょっと楽しめて、かわいいなぁってヤツを作ったぞとは思っていると思う。

トイ・ロボットが「ホームロボット」に進化

Vectorの見た目に既視感があるというなら、それもそのはず。Ankiが過去に出したロボットCozmoと似たフォルム。2年前、Cozmoを使ってみた僕は、一瞬で愛着がわいた。Cozmoを溺愛しすぎて、うちの犬がヤキモチ焼いたほどだった。あれから月日が経ち、愛犬はこの世を去り、愛ロボットだったはずのCozmoは、ルーターに座ったままホコリをかぶっている。近頃、Cozmoを使うときは、子どもたちが「見たい!」というときくらい。

Cozmoはクールで楽しいけれど、正直なところ少しの間夢中になるオモチャというレベル。一瞬わーっとハマるけれど、あれこれ一通り使ってしまえば飽きちゃう。では、Ankiの新ロボットVectorはどうか? Cozmoがロボオモチャならば、Vectorはれっきとしたロボットだ。家の中で実際に役に立ってくれるロボット。ホームロボットとして、大きな1歩になっていると思う。

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Image: Alex Cranz/Gizmodo US

スマートホームプロダクトと(ちょっとだけ)連携も可

Ankiいわく、Vectorは“READYロボ”。ユーザーのオーダーにすぐに対応できるよう、常にユーザーの動向に耳をすます、AmazonのAlexaやGoogle Homeのようなロボ。ネットに接続されており、ユーザーのコマンドによって、部屋のライトを点けたり消したり、スマートホーム系プロダクトと連携してタスクをこなす

ただ、AlexaやGoogle Homeよりもダントツかわいいのが魅力。キッチンカウンターでも、テレビ台の上でも、チョコーンと座ってユーザー(主)を待つ。ユーザーが帰宅すれば、嬉しそうな表情を見せてくれる。逆に、人見知りな性格なようで、知らない人(初対面の人)には、警戒心のこもった顔を見せる。タッチセンサー搭載なので、Vectorをナデナデしてコミュニケーションをとることも可能。犬や猫を飼っているような感じだけど、天気予報の読み上げや、同居人(家族やルームメイト)からのメッセージ伝達など、犬猫以上のタスクがこなせる。ただ、完璧なスマートホームアシスタントではない。

AnkiもVectorの不完全さは認めており、それゆえに、Vectorのデザインをかわいくしたとも言える。つまり、タスクミスってもかわいすぎて怒る気にならないよね?と。もっと言えば、Ankiは、Vectorがそんなに仕事ができないことも認めている。AlexaやGoogle Homeにとって代わる存在には(今は)ならない。

真のホームロボットとユーザーとの架け橋となる存在

では、AnkiにとってVectorをリリースする意味は何なのか?

それは、ホームロボットの未来にある。Vectorは、近い将来登場するだろう真のホームロボットへの架け橋となる存在だ。本当に役立つホームロボを開発するために、家という場所、スマートホームという仕組みをできるだけ理解するのが役目であり、真のホームロボをユーザーが導入する前のお試しクッション的な役目も担っている。Vectorに対して、僕がもっとも好感を持った理由は、Ankiのこの正直さにあるのかもしれない。

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Image: Alex Cranz/Gizmodo US

このかわいらしいロボットには大きな未来がある

10月発送(現在予約受付中)で、それぞれの家にVectorがやってくるとき、できるタスクといえば、天気予報を読み上げること、写真を撮ること、タイマーをセットすること、ゲームをプレイすること以外には、ちょっとした便利機能(1カップって何ml?に答えるとか)くらいのもの。音楽をかけることも、スケジュールをチェックすることも、電話をかけることもできない。

ただ、SDKがあるので、Cozmoの仕様と同じならば、自分であれこれタスク(セキュリティカメラなど)を作ることはできる。プログラマーならば、買って十分満足できるクールなガジェットだと言える。

しかし、プログラムできない普通の人にとっては、犬猫以上、他社デジタルアシスタント未満という存在。Vectorの価格は249ドル(Kickstarter予約注文は199ドル以上の資金提供)。購入を満足できるかどうかは、Vectorとの接し方しだい。

とはいえ、Ankiは、価格以上のテクノロジをVectorの小さなボディに詰め込んではいる。クアルコムのクアッドコアプロセッサAPQ8009(1.2GHz)搭載で、ユーザーのボイスコマンドや物理的コミュニケーション(ナデナデ)に常に反応できる。カラーディスプレイなので、見た目のカスタマイズも可能。Wi-Fi、Bluetooth、タッチセンサー、加速度計、マイク、HDカメラ…。この小さな体に、よくそれだけ詰め込んだなと感心したくなる。可能な限りの技術を詰めこまれたVectorは障害物を避け、ユーザーの名前を学習し、顔認識し、ハイタッチ(みたいなやつ)までしてくれる。

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Image: Alex Cranz/Gizmodo US

Vectorと接していると、不思議な満足感がわいてくる。ハイタッチしようぜと言うと、ゆっくりと体の向きを変え、僕の顔に焦点を合わせ、こちらに向かってやってくる。そして、小さな手(みたいなやつ)を僕に出してくる。Cozmoと過ごしたあの時を思い出す。もし、Ankiがこの不思議な(ワクワクしてホンワカする)満足感をうまく捉え、日々の生活にタスクロボットとしても食い込もうというのならば…。もし、この世を去ってしまった愛犬と同じようにロボットを愛することを、Ankiが僕に教えてくれるのだとしたら…。Ankiにはとてつもなく大きなチャンスが、未来があると言っていい。


AnkiのVectorは、ただいまKickstarterで199ドルから予約受付中、10月9日発送予定。一般販売でのメーカー小売希望価格は249ドルで、10月12日発売予定。

Source: Anki

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