「ハローキティのペッツが巨大な武器になるのを想像して笑いだした」→『アントマン&ワスプ』ペイトン・リード監督にインタビュー

  • author 傭兵ペンギン
「ハローキティのペッツが巨大な武器になるのを想像して笑いだした」→『アントマン&ワスプ』ペイトン・リード監督にインタビュー
Image: ©Marvel Studios 2018. All rights reserved.

身体のサイズを自在に変えて戦うマーベル・ヒーローの活躍を描く映画シリーズ第二弾『アントマン&ワスプ』。今回はそのメガホンを取ったペイトン・リード監督にインタビュー!

縮小・巨大化シーンの撮影のこだわりや、SF作品としての考証、そしてハローキティを登場させた理由などたくさん語っていただきました!

直接的ではないもののややネタバレに繋がりかねない内容もあるので、気になる方はお気をつけください。


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Image: ©Marvel Studios 2018. All rights reserved.

──前作では模型を使ってマクロ撮影を行なった映像に、別撮りの映像を組み合わせるという手法で縮小シーンを作られていましたが、今回もその方法を使ったのでしょうか?

ペイトン・リード(以下、リード):今回は巨大化してジャイアントマンになるシーンが増えたり、サンフランシスコでの屋外のシーンがたくさんあるので、前作に比べるとフレイジャー・レンズ(注:被写界深度が非常に深い&先端が360度回転できる画期的なレンズ)を使ったマクロ撮影のシーンはほんの少しだけ減っていますね。

また特別新しい技術を使ったわけではありませんが、屋外のシーンはあえて夜にしたり雨を降らせたり(注:CGの違和感を減らすためによく使われる手法)しないで明るい昼間にすることにこだわったので、ジャイアントマンの動きやスーツの表面も写真のようにリアルにしなければならず、視覚効果としては一番難しい部分だったと思います。

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Image: ©Marvel Studios 2018. All rights reserved.

──サンフランシスコの名所をわざとたくさん出した理由はなんですか?

リード:カーチェイスを組み立てていく上でサンフランシスコの有名な場所や風景は欠かせないと思いました。まず、ランバート・ストリートのような映画で絶対ネタに使いたい名所を決めて地図を作っていきました。それからスティーブ・マックイーンの映画の『ブリット』やピーター・ボグダノヴィッチの『おかしなおかしな大追跡』(注:両方共サンフランシスコを舞台にした映画)を見直して参考にしました。

『おかしなおかしな大追跡』はバスター・キートンの無声映画みたいなコミカルなカーチェイスシーンがあるんですよ。

映画はリアルであると同時にコミカルにしたかったので、私とポールと脚本家たちで集まって、「アントマンとワスプの能力をこう組み合わせたら……」みたいな感じで、やってみたいネタを出し合っていきました。そこで、ピム粒子のテクノロジーを人間に使うだけじゃなく車などいろんなものに使ってハチャメチャにしていこう決めたんです。

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Image: ©Marvel Studios 2018. All rights reserved.

──SF作品として科学的考証はどれくらい考慮しましたか?

リード:量子世界を描く上で、スピロス(スピリドン・ミカラキス)という量子物理学者に協力してもらいました。たとえば量子もつれが映画の中に登場しますが、まずスピロスにそれを私たちにもわかるように噛み砕いて説明をしてもらい、それを映画の中でどう使うかを考えていきました。

量子力学は非常に複雑ですが、楽しい映画にしたいのでハンク・ピムが黒板の前で延々と説明させるわけにはいきません。それでも、実際の科学を十分元にしているので、本物の量子物理学者には怒られないと思います(笑)。

それでも「ハンク・ピムがビルを小さくしたら大きさは変わっても重量は同じなのでは?」みたいな質問はいつもされますね。コミックで登場した時にもスタン・リーのところに似たような手紙が送られてきたようで、見開きのページでピム粒子は質量や重量の問題を相殺するテクノロジーなんだと説明されたことがありました。映画でもそんな感じの説でやっています。

それでも毎回「ここがおかしい!」って取り上げてくれるメディアもありますね。映画なんだから飛躍はするものでしょう(笑)。

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──衝撃的な内容だった『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』の前に起こった話でありながら、公開は後というセッティングでコメディ映画をやるというのは難しくありませんでしたか?

リード:制作当初から『インフィニティ・ウォー』の後に来る作品で、『インフィニティ・ウォー』とはだいぶトーンが違うことは決まっていたのですが、私はこの状況を気に入っていました。

第一作の『アントマン』も『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』というダークな作品の後に公開でしたし、『アントマン』のシリーズはMCU(マーベル映画世界)の自分たちだけの場所を舞台にしながら、自分たちのトーンで他の映画での状況を取り扱えるのがいいんですよ。

ただ、『インフィニティ・ウォー』の後だとは決まっていたものの、『インフィニティ・ウォー』の出来事をどう扱うかに関しては決まっていなかったので、自分たちで考えていきました。最終的に『インフィニティ・ウォー』と『アントマン』のトーンが重なるものになって満足していますし、観客はきっと驚いてくれると思います。

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Image: ©Marvel Studios 2018. All rights reserved.

──なぜ数あるキャラクターの中で、ゴーストを今作のヴィランとしたのでしょうか?

リード:コミックでハンク・ピムのアントマンのヴィランは深みのあるキャラクターが多くないので、改めてマーベルのヴィラン全体を辞典で調べて、ゴーストを見つけました。外見とパワーが気に入ったんですよ。

前作のイエロージャケットはよくあるヒーローと同じパワーを持った敵でしたが、今回は違うものにしたいと考えていました。また今作はスコットとキャシー、ハンクとホープといった父娘の関係の物語なので、そのテーマを合わせるためにゴーストの性別を女性にしました。

あと今作のゴーストは、いわゆるヴィラン(悪役)ではなく敵役だというところも気に入っています。力強く恐ろしい敵ですが、実はそれには秘密があって……という『インフィニティ・ウォー』のサノスや『ブラックパンサー』のキルモンガーとも違うストーリー的に面白いキャラクターになっていると思います。

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Image: ©Marvel Studios 2018. All rights reserved.

──なぜハローキティのペッツ・ディスペンサーを登場させることにしたのでしょうか?

小さくって無害なものを巨大化させて武器にするというシーンをやりたいと早い段階で決め、キャンディーやらなにやらを検討して、その中で出てきたのがペッツ・ディスペンサーでした。

それで、キャプテン・アメリカのペッツ・ディスペンサーがいいんじゃないかという意見も出たのですが、私がマーベルのキャラはやめようと言ったんです。

それからハロー・キテイが話題に上がりました。ハローキティみたいに無垢で無害なものが巨大化してバイクを倒すところを想像してみんな笑いだしたので採用したんです。こういうものをリアルに描けば観客を笑わせるだけじゃなく、ワクワクさせられると確信していました。


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Image: ©Marvel Studios 2018. All rights reserved.

『アントマン&ワスプ』は前作のノリをそのままに独自のコメディ路線を貫くシリーズ第二作。アントマンを超える活躍を見せるワスプも合流し、縮小・巨大化アクションにも色んなバリエーションが出て飽きさせない作りですが、なにより魅力なのは家族ドラマ。『インフィニティ・ウォー』でぐったりしちゃった人たちもぜひ見に行ってほしい軽快な作品です!

映画『アントマン&ワスプ』は8月31日全国ロードショー!

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Photo: ギズモード・ジャパン
Thank you Peyton!

Source: 映画『アントマン&ワスプ』公式サイト

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