届くのがスモークサーモンだったら大歓迎なのに…。
カリフォルニア州では頻繁に山火事が起こっていますが、カナダのブリティッシュ・コロンビア州もまた、山火事で大変なことになっているようです。
8月11日の土曜日の雷雨で起こった145カ所の火事現場と合わせて、この記事を執筆している8月14日時点で600カ所で炎が燃え盛っているのだとか。そこから立ち上る煙は大河のようになり、大西洋へと流れ出す始末。それが明日、遥か遠くのアイルランドとイギリスに到達することとなりました。
ここで気象衛星NOAAが撮った、煙が海を渡っている様子を見てみましょう。
The smoke from the western North America #wildfires is moving eastward across the Atlantic Ocean, captured here by our #GOESEast satellite. More imagery: https://t.co/P1F11zXUHIpic.twitter.com/HsJh25vbvY
— NOAA Satellites (@NOAASatellites) 2018年8月14日
ブリティッシュ・コロンビア州からの煙は西へ向かうため、アメリカ西海岸最北にあるワシントン州やその近辺も煙害に遭っています。街中がすごく煙臭いんですって。
煙は人体に悪影響なこともあり、ブリティッシュ・コロンビア州政府は各地方ごとに煙の濃度を1~10で示し、市民に注意喚起を促しています。執筆時、バンクーバーはレベル7ですが、山の中の小さな街クイネルは10。その上のプリンス・ジョージは10+と限界突破しています。政府はどんなに健康な成人でも、外出はなるべく控えるようにとお達しを出しているくらい。
山火事の近くに住む人たちは避難しなければいけません。今は900世帯が北西の街へと避難しています。ですが被害拡大の可能性に伴い、各機関はさらなる避難民を受け入れる準備も進めています。
この山火事は約3,640平方kmもの森林を焼き尽くしてしまったとのこと。昨年はブリティッシュ・コロンビア州で約1万2,140平方kmが燃え、その煙は北極圏にまで到達。州で起こった山火事としては、最大規模のものとして記録されたのでした。今年の山火事はそこまでではないものの、イギリスまでの道のりを燻製にしていく火力はそうとうなものです。
カリフォルニア州の山火事は、大体の場合、暑さと乾燥が原因です。アルバータ大学の山火事専門家マイク・フラニガン教授はブリティッシュ・コロンビア州の山火事について、「私と同僚は、人間が原因で起こった気候変動が原因ではないかと考えています。それ以上ははっきりしていないのですが」とおっしゃっています。周囲の専門家たちも同意しているそうなので、詳細が気になりますね。
こうした山火事は劇的な量の二酸化炭素を排出し、それがまた環境を悪循環させてしまいます。ヨーロッパでは森林が枯れてしまいましたし、世界は地球規模で大変な夏を過ごしています。
Source: Twitter, BC Air Quality