手を添えるだけのマウス:Logicool MX Vertical マウス ハンズオン

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手を添えるだけのマウス:Logicool MX Vertical マウス ハンズオン
Photo: 山本勇磨

軽い…軽いぞ!

本日、Logicool(ロジクール)から身体への負担軽減を重視した縦型マウス、「MX Vertical アドバンスエルゴノミックマウス」が発表されました。今までに見たことのない、未来からきたようなデザインのマウスですが、人間工学に基づいたマウスのデザインの研究を重ね、腕への負担が従来よりも10%軽減したとのことなんです。

今回、商品を提供していただき試用することができたので、ハンズオンしていきたいと思います。MX Verticalは本日8月27日から予約開始、9月20日に発売予定です。価格はLogicoolのオンラインストアで、1万2880円(税別)です。

「縦型」の一言では表現しきれないデザイン

logicool mx virtical 上から
Photo: 山本勇磨

縦型マウスという名目で発表された本製品ですが、はたしてこれは「タテ」なのか…? お餅をつまんでねじり上げたようなデザインで、タテともナナメとも言えない絶妙な形です。どっちが表なのか裏なのか、どこから見つめたらいいかわからない、でも美しい。不思議な魅力のあるマウス。

logicool mx virtical うしろから
Photo: 山本勇磨

流線型のラインがあしらわれた部分はラバーのような質感です。同じ価格帯の横型マウスで、チルトホイールやジェスチャボタンを装備しているMX Master 2Sよりも滑りにくい素材が使われているようです。

180827_logicool_mx_virtical-1130919
Photo: 山本勇磨
左:MX Master 2Sと右:MX Vertical

握らない、つままない、手を添えるだけのマウス

MX Vertical、見た目よりもずっと軽いことにびっくり。僕が普段使っているMX Master 2Sは145g、MX Verticalは135gと10gしか差がないはずなのですが、「あれっ、これモック?」と小声でつぶやいてしまう程度には軽いです。 おそらく本体のサイズが大きいので、余計に軽く感じるのでしょう。

logicool mx virtical 握った様子
Photo: 山本勇磨
充電端子はUSB Type-C

手のひらで全体を包み込むように使うのがオススメとのことで、早速使ってみました。僕は手が大きいほうですが、ぴったりフィットします。手のひらのスキマを埋めるように、深めに持ってみても気持ちよくおさまります。

logicool mx virtical 握った様子 上から
Photo: 山本勇磨

握手をするときのような手の角度で、とても自然。これまでマウスやトラックパッドを使っていたときにいかに腕がねじれていたかが実感できます。

logicool mx virticalをデスクで
Photo: 山本勇磨

縦型マウスに慣れていないこともあり、最初は扱いが難しかったのですが、この記事を書いているあいだにすっかり慣れちゃいました。一般的に、マウスの持ちかたは「握る」と「つまむ」の2種類がありますが、このマウスはどちらの持ち方にも属しません。手のひらで包み込みつつも、強く握るのではなく、軽く触れる程度で転がして操作するのがコツです。軽いのでこの持ち方でもスイスイ動かせますよ。

ボタン類はしっかりとハイエンドな質感

logicool mx virtical 外側
Photo: 山本勇磨

左クリック・右クリックのボタンの押し心地はMX Master 2Sとほぼ同じで、カチカチとしっかりした音が鳴ります。

logicool mx virtical 内側
Photo: 山本勇磨

親指の位置にある2つのボタンはやや固めの印象。特に前方のボタン(写真では左側のボタン)は押そうとすると人差し指にも力が入って、左クリックしてしまいそうになります。気をつけていれば問題ありませんが、頻繁に使う機能を割りあてるのは避けたほうがいいかもしれません。

logicool mx virtical 解像度ボタン
Photo: 山本勇磨

てっぺんにはマウス解像度を切り替えるボタンがあります。親指で押すことなりますが、思ったよりアクセスは楽。400-4,000dpiの間を50dpi刻みで設定することが可能です。専用ソフト「Logicool Options」を使えば、解像度切り替え以外の機能(後述)を割りあてることができるので、使いこなすとどんどん便利になると思います。

logicool mx virtical MX Master 2Sとの比較
Photo: 山本勇磨
左: MX Master 2S / 右:MX Vertical

ホイールは回すとカリカリとクリック感のあるタイプ。MX Master 2Sのような、慣性でホイールが回り続ける「フリースピン」の機能や横方向のスクロール機能は残念ながらありません。その分ホイールの剛性感は高く、ホイールクリックもMX Master 2Sより押しやすく感じます。

Logicool Optionsで自分好みの設定に

Logicool Optionsという専用のユーティリティソフトを使えば、各ボタンの機能をカスタマイズすることができます。Logicoolマウスでは定番の「ジェスチャ機能」ももちろん設定可能ですよ。

Logicool Optionsのスクリーンショット
Logicool Optionsのスクリーンショット

早速僕もMacでカスタマイズしてみました。ホイールボタンをMission Controlに設定、てっぺんの解像度切り替えボタンをジェスチャボタンに変更。上下左右のジェスチャには仮想デスクトップの移動などトラックパッドでよく使う機能を割りあてました。

解像度を頻繁に変更する必要がない人でも、カスタマイズで別の機能として活用できるのはうれしいですね。さらに、複数台のパソコン間でカーソルを行き来できる「FLOW」が搭載されており、これまでMXシリーズでFLOWを愛用してきたユーザも安心して乗り換えることができます。

自分の体を大事にしたいなら、買い

急に縦型マウスにして大丈夫かな?と思った方、安心してください、僕はもう慣れました。むしろ人間の手首が求めていた理想のマウスにさえ感じます。

mx_vertical_prototype
Photo: 山本勇磨
発表会で展示されていたプロトタイプ

それもそのはず、このデザインはLogicoolが何年も研究を続けて見出したもの。筋電計3つと角度センサーを腕に装着し、クラフトマンが手作りで削り出したたくさんのプロトタイプで、腕への負担をテストしたのだとか。

とある調査ではコンピュータユーザの57%が肩・手首に痛みや不快感を感じたことがあるとのことで、マウスも1つの原因と言われています。デスクワークをする人にとって、マウスやトラックパッドは毎日使うもの。体に合わないものを使っていると、負担はどんどん蓄積されていきます。すでに自覚症状がある方はもちろん、これからマウス購入を検討している方はMX Verticalをぜひ検討してみてください。

Source: Logicool