運送会社はSpaceXとBoeing!
NASAは、民間で製造された宇宙船に乗って国際宇宙ステーション(ISS)に向かうこととなる最初の宇宙飛行士9名を発表しました。
これまで米国の宇宙飛行士たちは、ロシアの宇宙船に搭乗してISSに向かっていました。NASAのニュースリリースによれば、このミッションでの打ち上げは2011年にスペースシャトル計画が退役して以降、アメリカの地から初となるとか。宇宙飛行士たちはBoeing(ボーイング)社のCST-100 StarlinerとSpace X(スペースX)社のCrew Dragonで飛行する予定です。
今回、発表された宇宙飛行士らは全米各地から集まった男女で構成されており、NASAのEric Boe(エリック・ボー)とNicole Aunapu Mann(ニコール・オーナプー・マン)、Boeing社の企業宇宙飛行士Christopher Ferguson(クリストファー・ファーガソン)が同社のStarliner試験飛行に搭乗。NASAの宇宙飛行士Robert Behnken(ロバート・ベンケン)とDouglas Hurley(ダグラス・ハーリー)がSpaceX社のCrew Dragon試験飛行に乗り込みます。 Josh Cassada(ジョシュ・カサダ)とSunita Williams(サニータ・ウィリアムズ)がStarlinerの最初のミッションに、Victor Glover(ビクター・グローバー)とMichael Hopkins(マイケル・ホプキンス)がCrew Dragonの初ミッションに搭乗します。これらのミッションにはスペースシャトル計画に在籍していたベテランが主に参加していますが、Aunapu MannとCassadaにとっては初めての宇宙飛行になります。
NASAは長きにわたって商業乗員輸送プログラムに取り組んで民間企業の宇宙飛行への可能性を盛り上げる一方、2020年に打ち上げ予定のスペース・ローンチ・システム(SLS)のような他の宇宙探査プロジェクトに自力を注ぎ込んでいます。NPRは、SpaceX社のFalcon Heavyといった同産業で開発された製品に比べSLSは高額すぎると考える批評家もいると報じています。
有人の試験飛行は先日発表された延期を受けて、2019年中頃に行われ、その後ISSへ飛行予定です。なお、NASAは2019年以降、1席8000万ドルもかかっていた ロシアのソユーズ宇宙船を確保していないとのこと。
民間企業が有人宇宙飛行を先導する今回の発表は、宇宙飛行の新時代に向けて注目すべき一歩となりそうです。
Source: NASA(1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 8, 9, 10, 11, ), Washington Post, NPR