以前、月移住のコンセプトプランを競うコンペが開催されましたが、火星移住に向けてのコンペも行われていたようです。
「3D-Printed Habitat Competition」は2014年から始まった、NASAとブラッドリー大学が主催するコンペ。火星の過酷な環境に耐えうる、3Dプリントの技術を使って製造可能な住居のプランを競うというもの。世界中から18のチームが参加し、2015年から2017年にかけて行なわれた選考を経て、先日、上位5チームが決まったばかりです。
同コンテストについてNASAは、以下のように説明しています。
「NASAが深宇宙探査を進める中で、生命を維持できる信頼性の高い住居が不可欠になってきます。しかし、材料の輸送と大気と地形の違いを考慮すると、火星の地表に建造物を作るのはとてつもない難題です。3D-Printed Habitat Challengeは、火星の資源と(その有無にかかわらず)リサイクル可能な素材を使って住居を製造し、増やしていくことのできる新技術を開発するよう民間の発明者を後押ししています。いつの日か月や火星などを占めるサスティナブルなシェルターを進化させることを目指しています。
このコンテストでデザインする住居は、宇宙飛行士4人が1年間生活できる1000平方フィートの住空間が求められるほか、生命維持、機械と電力、宇宙服とローバーに関する計画が含まれています。
最優秀チームが提案したのはクモのようなロボット
今回のフェーズ3:レベル1では、CGモデリングソフトを使って火星ハウスの特徴を表現するよう求められました。18チームの中から1位に選ばれたのが、アメリカのアーカンソー州を拠点とするZopherusというチームです。
Zopherusが提案したのは、クモのようなロボットが活躍するプラン。ロボットが火星に着陸すると、その内部で住居を3Dプリントしはじめます。完成したら移動して、また別の住居を出力というプロセスを繰り返します。以下、動画でどうぞ。
全5チームの作品はコチラからチェックできますよ。
Source: Design boom, NASA(1, 2)