焦らされ続けた甲斐がありました。
本日ついに、ニコンよりフルサイズミラーレスカメラシリーズの「Z」が発表されました。ティザー動画に始まり、小漏れ大漏れだだ漏れを繰り返して焦らされ続けた、ニコンのフルサイズミラーレスがついに登場ですよ。いやー長かった…。
最近はソニーの勢いがすごすぎて、α9やα7 IIIに心を奪われそうになりましたけど、待ってた人、特にニコンユーザーは正解かも。細かいスペックなどは先の記事に譲るとしまして、この記事はスペックでは読めない部分を書いていきますよ。
ちなみに、今回触れたのは9月末発売予定の高画素機「Z7」のみでした。

サイズ感はソニー α7 IIIよりもちょっぴり大きいです。でも毎日α7 IIIを持ち歩いている人じゃないとそこまでの差はあまり気が付かないかと。30分ほど首にかけて持ち歩いてみたんですが、やはりミラーレスカメラですね。デジタル一眼とは段違いに楽です。

背面液晶はチルト式です。バリアングルのほうが使い勝手が良くて好きなので、ここは少し残念なところ。あと液晶のフチに指の引っかかりがあまりなく、すこし引っ張り出しずらいです。

グリップはかなりガッシリしていて握りやすいです。Z7と同時にマウントアダプターも発売されますが、Fマウントのどでかいレンズをつけても安定して撮影できそうな印象です。

今日、同時に発表されたf値0.95のどでかいレンズをつけても安定しそう。この辺り、ボディのサイズを小さくしてグリップを犠牲にするカメラもありますが、Z7がハイエンドクラスのカメラと考えれば、大きいレンズをつけるシチュエーションも多いですし、英断ですね。

賛否ありそうなのが、シングルスロットでXQDカードを採用したことです。Amazonをのぞいてみると、XQDカードは32GBで大体1万円前後。SDカードだと32GBが2,000円程度で買えるので、5倍ほどの差があります。SDカードを複数持ち歩いて、撮影ごとに換えるスタイルの人にとっては頭を悩ませそう。記録媒体の購入をためらうのって何だか嫌です。
でもZ7は一番大きいRAWで撮ると一枚が大体45MBにもなります。XQDによって読み込み速度が上がるメリットは感じられるのではないかと。
会場ではBGMが流れていたので、怪しい目で見られながらも、コソコソ会場のトイレでシャッター音を録音してきました。個室で少し音が響いているので参考程度ですが、一枚一枚ちゃんと撮っている実感のある音で、とても気持ちがいいです。
こちらはZ7で撮影した作例です。AFスピードは文句なく速く、小さな被写体のピント合わせも正確でした。
こちらもZ7で撮影したものです。5軸の手ぶれ補正機能が搭載されており、手持ちの撮影でも存分に高画素を楽しめます。ただ高画素機だけあって、油断していると手ブレしてしまう…。
今回触れたのは高画素モデルのZ7だけでしたが、「Z6」と「Z7」どっちがおすすめかと言われれば、コストを考えても「Z7」かなと。
発表会場では、フォトグラファーがZ7で撮影した写真を1/4以下にクロップして画質を見せるシーンがあったのですが、細部もしっかり描写されていて、充分に画質が得られているんですよね。望遠レンズがなければクロップで対応できそうだし、レンズを買うよりもお得感あります。
ということで、ぼくはZ7推しです。
そして、今回ハンズオンして感じたのは、先行しているソニーのカメラが「フルサイズミラーレスガジェット」という印象なのに対して、ニコンのカメラは「フルサイズミラーレスカメラ」だということです。
シャッターのフィーリングと音、ファインダー、操作性など、使っている感覚がデジタル一眼レフに非常に近いんですよね。今回帯同していただいたカメラマンも普段ニコンのフルサイズ一眼レフ「D750」を使っていますが、違和感なく使えたとのこと。しっかりと写るのはもちろん重要なんですけど、撮っているときの気持ち良さってかなり重要です。そのあたりはソニーよりもニコンに分があるなと。

あとはカメラ撮りが憧れるf値0.95レンズを含めた、Zマウントシステムのロードマップを最初から公開してくれたのは大きいです。下手したら3桁万円いく金額になるのは間違いないけど、0.95のレンズでボケボケのキレキレの写真を撮ってみたいじゃないですか!
最近はそんな夢を見せてくれるカメラメーカーってライカくらいしかなかったなーと。
ニコンのフルサイズミラーレス「Z」は気持ちよくて、夢があって、久しぶりにワクワクしたカメラ。ということで期待値を込めて、フルサイズミラーレス市場はニコンの時代くる!と言い切っちゃいます。
で、ここまで書いて気づいたんですけど、ソニーのミラーレスが「α」、キヤノンのミラーレスが「M」、そして本日発表されたニコンのミラーレスが「Z」…。
お分かりでしょうか…。アルファベット順で並べると
「a」bcdefghijkl「m」nopqrstuvwxy「z」
aが1番、mが13番、zが26番と、アルファベットで並べると端とちょうど真ん中なんです。これは偶然なのだろうか…。はたまたただのマーケティングなのか…。
Source: Nikon