まるでいつまでも眠いティーン・エイジャー。
もう14年も火星を走っている探査機オポチュニティ。アメリカ合衆国すべてを覆うほどの規模で吹き荒れる砂嵐のせいで、太陽光発電ができず休眠したまま60日以上が経っています。
2007年にも同じく砂嵐が火星全体を覆ってしまい、オポチュニティは2週間も低電力モードで耐え忍んだ経験がありました。そして今、それと同じ状態が続いているのです。
そこで技術者たちは、オポチュニティに起きてもらうべくワム!の『ウキウキ・ウェイク・ミー・アップ』からフー・ファイターズの『Everlong』、アイアン・メイデンの『The Trooper』まで「とにかく起きてくれ!」的な曲のプレイリストを編集した、とUSA TODAYが報じています。
それもこれも、これまでで初めて地球からの連絡に応答しなくなってしまったから。技術者たちは彼女(オポチュニティ)が寝ている間にリストを作成し、今は毎日彼女に信号を送っているんです。
そろそろ砂嵐は去りつつあるので、太陽が顔を覗かせても良い頃なのですが……まだ何の変化もナシ。彼女は6月10日から眠れる森の美女になってしまったのです。SPACE.COMいわく、もし起きなければ、リストにもっと曲を増やすことも検討している……ともあります。
厳しい環境下ですでに14年も探査を続けてきた機械ですからね、もしかしたらそのまま大往生って可能性もなくはないかもしれません。やっぱ相手は重たい金属の塊なので、ヘヴィメタルを流さないと起きないんじゃないでしょうかね?
Source: USA TODAY