いわば、アルカイックスマイル。
手軽にやりとりすることも、いろいろな意味を込めて使うこともできる絵文字。なかでもトップ画像(うん○じゃないほう)の絵文字について、専門家の立場でもないけれど言いたいことがあると米GizmodoのAndrew Couts記者はいいます。
基本的に、絵文字の使い方は自由であるべきで「この絵文字を使ったから〜」とかあれこれ細かく分析するのもされるのもちょっと面倒なものです。とはいえ、世界的なコミュニケーション手段のひとつとして「Emoji」が普及しているいま、その使い方や解釈の仕方についてある程度の共通認識を持っておくことの重要性が語られています。
私は絵文字のエキスパートではありませんが、ひとつだけ確信していることがあります。それは、笑顔の絵文字のなかにはウソっぽくて、それを使えば偽善者みたいになるものがあるってことです。
初めてそのことに気づいたのは、同僚の話にこの絵文字を使って

と、反応したとき。
この絵文字を選んだのは間違いでした。だって、見てくださいよ。この目。死んだ魚みたいで、全然ポジティブには見えません。この絵文字を送った同僚には、その後「間違った」って謝っておきました。じゃないと「イヤな奴」って思われるかもしれませんから。
この出来事から、ちょっと最近のメッセージを振り返ってみたくなりました。同じような間違いを犯してないか気になったのです。
そしたら、友人や家族に1、2回この絵文字を送っていたことがわかりました。当時の私はこの笑顔の奇妙さに気づかなかったんですね。でも、無意識に避けていたのか、多用していなかったのが救いです。
この絵文字のどこが不気味かというと、まぁ特に目なんですけど、魂が抜けたような表情をしているんですよね。どこか物欲しげな表情で「べつに笑ってないわよ、微笑んでいるフリをしているだけ」みたいな雰囲気を醸し出しているように見えます。
でも、不気味なのが目だけじゃないってことは以下の絵文字を見ると明らかですよね。

どうでしょう? ちょっと抜け感があって、こっちの絵文字のほうが親しみやすくないですか?

これも問題なし。

最高のスマイルです。
こんな話をしていると「じゃあ、不気味だと思う絵文字は使わなければいいじゃないの」って声が聞こえてきそうです。ええ、その通りなんです。が、スマホやSlackで “ :) ” と打てばさっきの絵文字が出番を待ち侘びているんですよね...。
それに、これってじつは大事なことなんです。
どんな言葉を選んで人とコミュニケーションをとるかが重要であるように、絵文字が私たちの言語に深く関わってきているいま、いつ・どのように絵文字を使用するかについてある程度の共通認識を持つことは不可欠だといえます。

この子には眠ってもらうときが来たのかもしれませんね。

実際には、言葉と表情で語りきれないスペースを絵文字が埋めてくれることもあったりして、ちょっと微妙な表情をした絵文字のほうが使いやすい場面もあるんですけどね。ハッキリした意味が分からないから良かったり、そうでなかったり。
もちろん、微妙なニュアンスを醸し出す絵文字を使うとき「相手がどう思うか」を一瞬でも考えてから使うのに越したことはないですし、ユニバーサルランゲージとしての絵文字のリテラシーについて今後もちょくちょく議論を続けていくべきなのは確かです。
Screenshot: ギズモード・ジャパン