スポーツする音楽マニアにぴったりのヘッドホン:The Sport Wireless Trainレビュー

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スポーツする音楽マニアにぴったりのヘッドホン:The Sport Wireless Trainレビュー
Photo: Gloria Sin (Gizmodo)

ロゴの存在感すごい。

スポーツウェア・ブランドのUNDER ARMOUR(アンダーアーマー)と、音響関連の電子機器メーカーであるJBLがコラボレーションをして開発されたのが、このThe Sport Wireless Trainヘッドフォンです。

エクササイズ中の音楽には特にこだわりがある米GizmodoのGloria Sin記者は「ついに音質のいいスポーツ・ヘッドフォンが出た」と喜んでますよ。


私は、ジムのエアロバイクをこいでいる最中にジェニファー・ロペスの『On The Floor』がかかると、ペダルをこぐ速さが二倍になります。たとえ私の肉体が「止めて!」と叫んだとしても、ジェニファーの歌声とビートに魂が勝手に反応してしまうのです。

コーチや、一緒にワークアウトをする仲間がいないとき、私たちには音楽しか心の支えがありません。だからこそ、今のマーケットに出ているスポーツ用ヘッドフォンがどれもこれも駄作なのが残念なのです。着用すると痛くなるか、音質が酷いか、あるいはその両方なので。

そこに現れたのが、アンダーアーマーとJBLによるThe Sport Wireless Trainヘッドフォンです。これは、見た目からしてよくあるスポーツ用ヘッドフォンと異なります。まず耳の中に入れるタイプではなく、耳に被さるタイプ。そしてスポーツ用ヘッドフォンにありがちな、着用したときの軽い痛みが無いんです

もともと、スポーツ用ヘッドフォンに対する私の不満はたくさんあったんです。セミ・ワイヤレスなPlatronics BackBeat FIT 300のようなデザインであれ、ネックバンド式のアンダーアーマーSport Wireless Flexであれ、完全にワイヤレスなAirPodsであれ、万人の耳にフィットするイヤフォンというのは存在しません。完璧なフィットを運良く見つけたとしても、パーツを無くしたり着用を続けることで汚くなったりしますよね。さらにどれもこれも音質が良くない。ちゃんと良い音質を聴きたいアスリートを満足させてくれる商品は無かったのでした。

テクスチャの入ったラバー製のディテールと、風通しの良い生地で作られたふわっとした耳カバーで仕上げられたSport Wireless Trainは無骨なセンスも匂わせながら、プレミアム感もしっかりと持っています。

もちろん、運動をするわけですから汗をたくさんかきます。そのためこのヘッドフォンは耐水性になっており、ラバー製のフタがジャック部分と充電ポートをふさいでいます。ヘッドフォン自体をプールの中に沈めたり、シャワーの水にさらすということはできませんが(ただ軽い雨のような水しぶき程度であれば10分間まで耐えられるとのこと)、耳カバー部分の生地は取り外しが可能で、水で汗を洗い流すことができます。

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Photo: Gloria Sin (Gizmodo)

装着してみたところ、しっかりと集中してジムでカロリー燃焼に専念することができました。これまではダンベルを放り投げる野郎どもの雄叫びを聞かないといけなかったわけですが、それも耳に入らなくなりました。私の耳に入ってきたのはただ、DJ Snake/Lil Jonの『Turn Down For What』やUsherの『Scream』です。エクササイズにもこれでもか、と熱がこもりました。

とは言え私もいつも燃えたぎるエネルギーを欲しているわけではありません。通勤途中やウォームアップ、クールダウンの時は、オーケストラ楽曲やジャズといった落ち着いた音楽を聴きます。JBLによる40mmドライバはこの点でも実に繊細な音楽をしっかりと届けてくれました。現在マーケットに出ているヘッドフォンはポップ音楽を聴くには良いのですが、(The Sport Wireless Trainヘッドフォンもポップ音楽も良い音質で聞けます)こういった音質に対する要求の高い楽曲のクオリティに驚かされました。ラフマニノフのピアノ協奏曲第二番第一楽章を聴いても、メロディとオーケストラのための伴奏を行き来するピアノの音をひとつずつ、それも他の楽器が中心的な役割を担っている部分ですら聴くことができました。

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Photo: Gloria Sin (Gizmodo)

音質だけではありません。特にこれは良い!と興奮させられたのは「TalkThru」ボタンです。アンダーアーマーのロゴがついた大きなクリック・ボタンが、右側の耳にあって、クリックすると自動的にオーディオのボリュームを下げ、ノイズキャンセリング機能もオフにしてくれます。そのため、自分の声と環境の音が聞けるようになって、ふいの会話や周りの音を聴く必要が出てきたときにさっと対応ができるわけです。ParrotBoseも似たような機能を導入していましたが、これが他のヘッドフォンにも広がってきているのは有り難いです。

今回、アンダーアーマーのヘッドフォンを通勤からエクササイズまであらゆる場面で一週間使ってみたところ、とくにこのTalkThruボタンのファンとなりました。通常だとイヤフォンに小さなボタンがついているものですが、TalkThruボタンはドンと大きく、クリックも迷いがなくシンプルです。地下鉄に乗っていて突然「次の駅から快速になります」なんてアナウンスが流れることはニューヨークでは日常茶飯事ですが、このボタンだとそんなアナウンスを聞き逃すこともありませんでした。ベンチプレスのスポットをお願いされても、ボタンをパッと押して対応できます。

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Photo: Gloria Sin (Gizmodo)

バッテリーも優秀です。広告では16時間のバッテリー寿命と言われていますが、一度の充電で約24時間ほど使うことができました。JBLがスピード・チャージと呼ぶ高速充電機能を使えば、約5分ほどの充電でも一時間以上も利用できました。これはすごいです。

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Photo: Gloria Sin (Gizmodo)

ヘッドフォンとスマホの接続が突然切れてしまう、なんてことも、たった一度しかありませんでした。これも音楽を再生している最中ではなく、ワークアウト用の機械をいじって10分ほど経過してしまった間のことです。おそらく自動でタイムアウトをする節電機能だと思われます。Bluetoothの範囲も感心させられます。スマホから30メートル離れてスケートをしている最中でも音楽を聴けました。そのため、スマホをロッカーの中に置いておけたんです。

スケートリンクにいても、ランニングマシーンの上を走っていても、ストレッチをしていても、ヘッドフォンは耳からズレませんでした。びっくりするくらい、しっかり留まってくれるんです。寝っ転がってストレッチをする時に若干動いた程度です。

メガネを着用する人にはすこしヘッドフォンがキツイと感じるかもしれません。ヘッドバンド部分はフレキシブルで長さも調節することはできるのですが、メガネをかけているとやはりメガネとこめかみ部分を押し付ける感覚がありました。ワークアウト中にしっかりと留まることが目的なので仕方ないですが、何時間もヘッドフォンを付けているには少しきつすぎるかもしれません。

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Photo: Gloria Sin (Gizmodo)

電話の受け答えにももちろん使うことはできますが、搭載されているマイクはちょっと音量が小さめなので、重要なビジネスミーティングなどには向いていないと思います。

ヘッドバンドの下と耳カバーの部分の素材は風通しが良くなっていますが、耳に入れるタイプのスポーツ・イヤフォンと比べると当然、耳が温かくなります。また0.78キロという重みもあります。ほとんどのスポーツ・ヘッドフォンは0.5キロ以下です。私と同じくらい汗っかきな人は、おそらくこのヘッドフォンはエクササイズ中と空調が効いた環境でのみ使うでしょう。マラソンでは絶対に使わないと思います。

200ドルというお値段も、多くの他のモデルと比べると高価です。昨年、Gizmodoでは150ドルのBeatsXJabra Sport Pulseをおすすめしましたが、これらのモデルでも十分と言えます。しかしエクササイズにおける音質をもっと可能な限り高めたい!というユーザーには確実におすすめできるプロダクトがThe Sport Wireless Trainヘッドフォンとなっています。音質も良く、フィット感も素晴らしく、しっかりとした作りは長持ちするでしょう。

まとめ

  • ・幅広い音楽をエクササイズ中に聴く人には素晴らしいプロダクト
  • ・特筆すべき点は、TalkThruボタンならヘッドフォンを取らずにパッと会話ができること。バッテリー寿命が長いこと。強いBluetooth信号、そして洗える耳カバー。もうヘッドフォンを臭わせない!
  • ・メガネを24時間ずっとかける人向きではないかも。0.78キロが重すぎる、と感じる人はいるかもしれません。音響設定をカスタマイズしたい人向きではない。また外でエクササイズをする人や汗を尋常じゃなくかく人にも向いていません。

スペック

スピーカー・ドライバ:JBL 40mm dynamic。インピーダンス:32Ω。周波数特性:16–20,000Hz。Bluetooth:4.1, A2DP v1.3, AVRCP v1.5, HFP v1.6, HSP v1.2。Bluetooth周波数:2.402GHz – 2.48GHz(<4dBm)。バッテリータイプ:充電式リチウムイオン(3.7V, 610mAh)。バッテリー寿命:最大16時間。micro USB。 3.5mmオーディオジャック。

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