Master & Dynamic MW07レビュー:完全ワイヤレスで高音質を実現

  • 13,130

Master & Dynamic MW07レビュー:完全ワイヤレスで高音質を実現

完全ワイヤレスイヤホンで、ちょっと新しい方向性を見せる

比較的新しいメーカーのMaster & Dynamicは、スタイリッシュでハイエンドなヘッドホンやスピーカーを数多くリリースしています。今回米GizmodoのAdam Clark Estes氏がレビューしたのは、M&D初の完全ワイヤレスイヤホン(Bluetoothイヤホン)、「MW07」です。ワイヤレスイヤホンでは軽視されがちな音質にこだわった様子。果たしてその結果は...?


完全ワイヤレスイヤホンの場合、音質は後回しにされる傾向があります。一番重要なのは、イヤホンが耳から落ちないようにすることですからね。しかし、Master & Dynamicの新しいMW07はちょっと新しい方向性を提示しています。見た目や着け心地がいいだけでなく、音も夢のようです。高価な夢ですが。

MW07を見て誰もが最初に思うのは、まるでスタイリッシュなメガネのフレームを切って作られたように見える事です。マーブル模様のアセテートで包まれた外観は、他の完全ワイヤレスイヤホンの黒いプラスチックの塊とは大きく違い、新鮮です。MW07はブラックでも入手可能ですが、グレーやブルー、べっ甲の方が見た目は美しいです。

これは何?:完全ワイヤレスイヤホン

価格:300ドル(約3万3千円)

好きなところ:飛び抜けていい音質

好きじゃないところ:短い電池耐久力と価格

しかし、もっとも感心したのは見た目ではありません。音のクオリティが、小さいイヤホンの割に実に素晴らしいのです。完全ワイヤレスイヤホンは色々と試してきましたが、そのほとんどは音が貧弱でした。今まではそれも、ワイヤレスで自由に行動しながら音楽を聴ける事とのトレードオフだと考え、空っぽの部屋の反対側から聞こえてくるようなしぼんだ音に慣れていました。

しかし対照的に、MW07は実に聴き心地の良い音を出します。その理由の大部分は良いチューニングにありますが、「業界で最大」とMaster & Dynamicが喧伝している、10mmのベリリウムドライバーを導入したことも効果を発揮しています。ベリリウムドライバーは振動板がより軽量で硬度が高いので、より高い音の再現性を実現できます。なので、特に低音域においてMW07は音がより良く、違って聴こえるのです。

180916_mw07review02
Photo: Adam Clark Estes (Gizmodo)

たとえば、Broken Social Sceneの『Hug of Thunder』を聴いてみると、全ての楽器とボーカルがちゃんと聴き取れるのです。Kavinskyの『Nightcall』では、高音のシンセの不気味な引き伸ばしを失わずにキックドラムの振動を感じとることができますし、アリアナ・グランデの『No Tears to Cry』は素晴らしい音であると同時に優しいベースラインもしっかり聴こえます。もちろん、イヤーカップ型のヘッドホンに比べれば音質は劣るかもしれませんが、完全ワイヤレスイヤホンの中ではベストだと言えます。

一方、MW07の着け心地も驚くほど快適です。開けて最初に見たときはかなり大きく感じました。私の経験上、ワイヤレスイヤホンは大きいほど着け心地が悪く、取れて落ちてしまう危険性が高まります。たとえば、Bose SoundSport FreeはMW07より若干大きいのですが、ちょっとした散歩でも片方を無くしてしまうのではと心配になりました。

180916_mw07review03
Photo: Adam Clark Estes (Gizmodo)

しかし、クシのようなウィングが耳の内側をしっかりグリップし、外耳道に沿ってバランス良く固定されたMW07ではそういった不安はありませんでした。

私が試した他のイヤホンと違い、こちらは耳を完全にふさぐデザイン(完全密封のJabra Elite 65tなどがそうですね)ではなく、頭部に優しく収まり、飛び跳ねても外れませんでした。もちろん、フィット感とは非常に主観的な問題ですけどね。

また、耳のサイズによって付け替えることのできるアタッチメントも付属していますが、比較的に大きなサイズなので小さい耳にはあまり着け心地は良くないかもしれません。それでも、Jabraとは違って耳を完全にふさがず、耳腔から少し浮いているのはプラスです。

高音質や素晴らしいフィット感を除くと、改善できそうな点は多々あります。イヤホンをオンにしたり音楽を一時停止できるステンレスのボタンはちょっと安っぽいし、昔のiPodの背面みたいでクールなステンレスの充電ケースは、昔のiPodの背面みたいに傷つきやすいです。それにノイズキャンセリングは一切ありません。

また、イヤフォンは防水ではありません。IPX4防沫規格なので雨には耐えますが、水泳には不向きということです。

180916_mw07review04
Photo: Adam Clark Estes (Gizmodo)

電池の持久力もネックになるかもしれません。一回の充電で3.5時間持続するそうですが、個人的な感想ではちょっと盛っている気がします。使わないときは必ず充電ケースに入れておかないと電池切れを起こしてしまいます。完全ワイヤレスのイヤホンの場合、新しいソニーのやつも含めて多くがそうなのですが、Jabra Elite 65tsだけは5時間持続し、どうやっても電池が切れないように感じます。

しかし、多くの人にとって一番の難点は価格でしょう。300ドルはかなり高額です。Apple AirPodsのほぼ倍ですが、倍優れているとは言い難いです。しかし、音質にこだわる人なら考慮してみるべきでしょう。あるいは、ファッションに気を使う人にとっても、他のワイヤレスイヤホンとは違うユニークさで差をつけることができるかもしれませんね。

180916_mw07review05
Photo: Adam Clark Estes (Gizmodo)

とりあえず、私はしばらくMW07を使ってみようと思います。長期間の使用でどう印象が変わるか見てみたいですし、何より音がお気に入りです。低音が気持ちいいんですよ。

READ ME

  • 特に低域で良質な音を出せる、より大きなドライバー
  • オシャレな気分になれる美しいデザイン
  • 3.5時間の持久時間はストレスかも
  • 300ドルの値段はもっとストレスかも
  • イヤホンの割には素晴らしい音質ですけど

    あわせて読みたい

    powered by

    こちらもおすすめ