OnePlus 6Tはなぜヘッドホンジャックを廃止したのか

  • 5,258

  • author Sam Rutherford - Gizmodo US
  • [原文]
  • 塚本 紺
OnePlus 6Tはなぜヘッドホンジャックを廃止したのか
Photo: Sam Rutherford (Gizmodo)

中価格帯でありながら必要な機能はハイスペックで揃えてきたスマートフォンOnePlusシリーズ。ワイヤレス充電や防水性能評価もない潔さで登場したわけですが、その新モデルOnePlus 6Tではヘッドホン・ジャックが廃止されていることがわかっています。米GizmodoのSam Rutherford記者はそれに対して一言あるようです。以下、Sam Rutherford記者です。


新モデルOnePlus 6Tにヘッドホン・ジャックがないのはOnePlusが金に目がくらんだからだ!とまでは私も言いません。OnePlusもあくまで私企業であり利益を生まなくてはいけないわけです。でなければOnePlusの商品自体が存在しなくなってしまいます。しかし、今回の新モデルでヘッドホン・ジャックが廃止され、ワイヤレスオーディオへと方針転換したことを「最適なタイミングを待っていた」と表現するのは、ちょっと違うわけです。

新モデルが公開されるのはこの10月17日の予定です。そしてそれに先駆けて部分的な詳細をリリースしてきているわけですが、そこではスクリーンに埋め込まれた指紋リーダーの導入や、ヘッドホン・ジャックの廃止が含まれています。どのブランドであれ、ヘッドホン・ジャックの有り無しは物議を醸しますが、OnePlusも6Tではじめて、3.5mmのヘッドホンジャックが消えてしまったわけです。

TechradarとOnePlusの共同ファウンダーのCarl Peiさんのインタビューでは、Peiさんはジャック廃止に関して「賛否両論ある判断でした。ただ廃止したいからしている、もしくは他のメーカーが廃止しているから、といった理由で廃止するわけではありません。廃止することによる不利益を最小限にしながら、大多数のユーザーに利益をもたらせる、最適なタイミングが今だと考えているのです」と述べています。

Peiさんによると、今年初めにOnePlusは調査を実施しており、それによるとOnePlusコミュニティの59%のユーザーがすでに何らかのワイヤレス・ヘッドホンを所有していることがわかったそうです。OnePlusは同様の調査を2017年の11月にしていますが、そこでは20%のユーザーがワイヤレス・ヘッドホンを使用しているという回答でした。たしかにこれは一つの変化です。それでも、まだ残りの41%はワイヤのついたヘッドホンを使っているわけです。もしくは1年前の調査では70%はワイヤレスかどうかよりも音質が重要だと回答していたわけです。

今春に発売されたOnePlus 6にはヘッドホン・ジャックがついています。発表イベントでもPeiさんはヘッドホン・ジャックについて冗談を飛ばしていました。では今春から今までの間にヘッドホン・ジャックを廃止するような変化とは一体何があったのでしょうか?私の予想では、これはもちろんひとつの仮説ですが、OnePlusによるワイヤレス・イヤホンであるBullets Wireless earbudsがOnePlus 6と同時にリリースされたことが転換期となったのではないでしょうか。以前はOnePlusはBluetoothヘッドホンを作るという歴史を持っていませんでした。そんな中でBullets Wireless earbudsに非常にいいレビューが書かれたことで、「ヘッドホン・ジャック、廃止しても大丈夫かも?」と思ったのではないでしょうか。そしてもちろん、ヘッドホン・ジャックを廃止すれば、ワイヤレス・ヘッドホンもさらに売れるわけです。

Bullets Wirelessイヤホンも、OnePlusらしく値段の割によくできたイヤホンとなっています。とはいえ、個人的には「ワイヤレス」でありながらコードが頭からぶら下がるデザインは納得がいかないので購入しようとは思いませんでした。

もちろん、3.5mmのジャックをつけることによってボディサイズを圧迫することは理解しています。ヘッドホン・ジャックがなくなれば、バッテリーを大きくしたり今回のようにイン・スクリーンの指紋センサーを導入することもできるわけです。そのいっぽうでワイヤレス充電は頑なに拒むのだとしたら、ワイヤレスイヤホンだけ導入するけど充電ケーブルは本体に差し込む、という疑問が残る方針です。

しかしこの変化に怒るのも不毛かもしれません。究極的には、会社が勇気を出してジャックを廃止したわけではなく、会社の利益のためにジャックが廃止されたわけです。AppleがAirPodsで得た数十億ドルは、多くの企業にとって輝かしい北極星なのです。OnePlusもそのAppleのビジネスモデルという北極星を目指して進んでいます。Appleのワイヤレス移行から2年後にOnePlusも移行という、たしかにタイミングについては議論があったのだろうと思われるものの、この移行によってOnePlusが得る経済的なメリットは切り離しては考えられません。大々的な反対運動が起きない限りは、この移行はOnePlusにとって成功となるのでしょう。

あわせて読みたい

powered by