Google Pixel 3は、発表前のリークされっぷりにおいて最高のスマートフォンかもしれません。ロシアのテックサイトからは完成品画像がざくざく出てきたし、香港のお店では数日前からもう実機が売られてました。リークだけでもうお腹いっぱいになってしまったでしょうか?
でもリーク情報にはソフトウェア側のいろんな機能に関する情報がありませんでした。そして、実はそれこそがPixelを最高のAndroidたらしめるものです。今日の発表ではソフトウェアも含めたPixel 3の全体像がわかったので、以下にまとめていきます。
ふたつのPixel 3:レギュラーと、XL

Pixel 3は外見的には、先代と大して変わりません。でもGoogleいわく新たに背面に使われたマットガラスは完全に新しいプロセスで作られたもの。

色展開は3つで、ブラック、ホワイト、そしてGoogleが「Not Pink」と呼ぶ上掲画像の色です。


レギュラーサイズのPixel 3は5.5インチスクリーン、大きいほうのPixel 3 XLは6.3インチスクリーン搭載。リーク情報にあったように、Pixel 3 XLのスクリーンはベゼルなしのエッジ・トゥ・エッジで、上部には大きめのノッチがあります。一方Pixel 3は細めながらベゼルが上下にあるクラシックなデザインです。どちらも同じフレキシブル有機ELディスプレイなので、Pixel 2でそうだったように「レギュラーと大きいほうで色が違う」みたいなことはなさそうです。
他にハードウェア関連では、Pixel 3のスピーカーはGoogleいわく従来比40%音が大きく、音質もグラミー賞受賞音楽プロデューサーが専用に設定したものだそうです。しかも、Pixel 3ユーザーが音質の良さを実感できるように、YouTube Musicを6カ月間無償提供するというから太っ腹です。
カメラ機能がてんこ盛り

で、スクリーンとかスピーカーも良いんですが、Pixel 3の最重要機能は何と言ってもカメラです。でもだからってGoogleは、最近の流れに乗って背面カメラをさらに増やす、みたいなことはしませんでした。彼らは中身のチップとソフトウェアを強化して、難しい環境でもより明るくシャープでディテールの詰まった写真が撮れることを目指しました。
Googleは今回、Pixel 3専用イメージングチップ「Pixel Visual Core」を開発し、これによっていろんな機能が可能になっています。
(1) うっかり撮れてしまう変顔写真を減らしてくれそうな機能「Top Shot」
新たな撮影モード「Top Shot」では、シャッターボタンを押す前後のフレームから自動的にベストな瞬間がオススメされます。決定的瞬間を撮った!と思ったのに実際はその一瞬後のどうでもいい写真が撮れてしまった…みたいなことがよくありますが、そんな状況から救ってくれそうです。オススメされたフレームが気に入らない場合は、画像をスクロールして自分で好きなものを選択することもできます。
Capture smiles, not blinks. With Top Shot, Pixel 3’s camera is smart enough to know a good photo when it sees it. #madebygooglepic.twitter.com/WeVI1yojDZ
— Google (@Google) October 9, 2018
(2) ソフトウェア的に望遠撮影を可能にする「Super Res Zoom」
背面に望遠カメラが搭載される代わりに、「Super Res Zoom」なる機能が追加されました。これはバースト撮影でたくさんの写真を撮って、それをソフトウェア上で合成してひとつの高解像度写真にまとめるってものです。
(3) 「Night Sight」でフラッシュなしでも暗所撮影できちゃう
「Night Sight」は、暗い環境でフラッシュを使わずにすごくいい写真が撮れるって機能です。そして旧Pixelユーザーにとってはうれしいことに、この機能はソフトウェアアップデートで今年中に提供されるそうです。

(4) フロントカメラも強化
前面カメラはふたつに増強、そして広角カメラが搭載されたので、大人数でセルフィーを撮るのも簡単です。Googleいわく、Pixel 3の前面カメラの視野はiPhone XSより184%広いそうです。

(5) お遊び機能も充実
ARスティッカーを使った「Playground」なるモードでは、写真に絵とかエフェクトを入れられるようになってます。前面・背面どっちでも使えます。Google Lensもアップグレードされ、リアルタイムで使えるようになりました。つまりそのへんで見た靴とかサングラスを認識するのに、シャッターを切る必要がなく、カメラを向けるだけでよくなったんです。あとはPhoto Boothモードとか、Motion Auto Focusとか、さらにきれいになったポートレートモードとかがあります。
こちらも充実のプライバシー保護機能

Pixel 3には今までのスマートフォンにない機能もあります。たとえばスパム電話を判定してブロックする「スクリーンコール」機能。あとはスクリーンを下向きに本体を置くと自動でサイレントモードになる新しいジェスチャー、「Flip to Shush」も盛り込まれました。ウイルスやマルウェアに強いとされるGoogleのセキュリティチップ「Titan」も搭載されてます。
価格と発売日
Pixel 3は本日からプレオーダー開始、価格は米国では800ドル(日本価格は9万5000円から)となっています。日本のGoogleストアにももう出ていて、記事翻訳時点ではオーダーはできないものの、ウェイティングリストに登録できますよ。
(2018年10月10日4:00追記)あ、あと日本版はFeliCa搭載です、FeliCa搭載! おサイフケータイが使えるっぽいのはホントうれしいですね。