ピッタリなものがあるはず。
Googleの「Inbox」が2019年3月をもってサービス停止になるというニュースを受けてショックを受けている人もいるかもしれません。Inboxに依存していた人は、次は何を使おうか頭を悩ましているのでは?
そこで、迷えるメールアプリ子羊を救うために米Gizmodoが代替えアプリを探してみました。
Gmail
GoogleはInboxユーザーはGmailに戻るべきだと言っています。まぁ、当然の流れでしょう。
今やスヌーズやスマートリプライ(返信のテキストを自動でサジェストしてくれる)、ナッジ(メールの返信忘れをお知らせしてくれる)といったInboxで初めて導入されたスマート機能はGmailのウェブ版、モバイルアプリ版ともに使えます。これらの機能を必要としないなら、設定をオフにすることも可能。AIを使ったナッジ機能はデフォルトではオンになっていますが、設定でオフにすることができます。
Inboxの添付サムネイルプレビューほどではありませんが、通常のGmailでも添付ファイルは会話スレッドの外に表示されます。

また、Inboxのように重要なメールをアプリの先頭に表示してくれるハイライト機能はありませんが、Gmailは、メイン、ソーシャル、プロモーション、新着、フォーラムのタブに自動振り分けをしてくれます。

またInboxにはピン機能がありましたが、Gmailではスターをつけるかカスタムラベルをつけることになります。スターをつけたメールはInboxのピン同様、メインホルダーに残ります。InboxからGmailへ移行するとき、Pinされているメッセージをすべて確認して、Gmailでスターをつけるのを忘れずに。
Gmailは自動的にトラベルやファイナンス、ショッピング、プロモーション等のカテゴリ別グループ分けをしてくれるわけではありません。その代わり、上の画像のようにソーシャル、プロモーションといったタブに振り分けしてくれます。web版ならコンフィグア・インボックスをクリックすると、下にずらっとタブのカテゴリが表示されるので振り分けられたメールだけを一気にみることができます。
不満があるとすればGmailにはリマインダーがないことでしょう。その部分を補うにはリマインダー機能を追加するツールをアドオンするか、Googleアシスタントを使うことになります。
Gmailは2018年にデザインを大幅に変更しています。Google KeepやGoogle Tasksが画面右側に表示されるようになり、忘れてはいけない要件はマニュアルで管理できるようになりました。しかし、Googleアシスタントと情報をシェアできるわけではありません。
モバイル版GmailではInboxで人気だったいくつかの便利機能が使えます。たとえば、Android版アプリならカスタマイズすることでスワイプしてアーカイブにできるようになります。ただ、メールをスヌーズにしたいなら、AndroidだろうとiOSだろうと、3ステップかかってしまいます。
Inboxほど完璧ではないにせよ、Gmailは同じ会社のサービスですし、類似機能も多数あるので最も移行しやすいメールアプリではないでしょうか。
Outlook.com
Outlook.comも確実にサービスが良くなってきています。使うにあたり、Microsoftのアカウントを作る必要がありますが、無料ですしIMAPを介してGmailのメッセージを管理することができるのでEmailプロバイダーを変更しなくても問題ありません。

Gmailの会話ビューはOutlook.comにもありますし、添付のプレビューはInboxのように会話スレッドの外に表示されます。重要なメッセージを表示する優先受信トレイ機能は、Inboxのハイライト機能に似ています。それに、Gmailにはできないピン留め機能もあります。
スマートリプライもスマートナッジもありませんが、フラグ設定したメールやマニュアル入力したタスクをリスト化するタスク機能はあります。Inboxのリマインダー機能の代わりにタスクを活用する、もしくはリマインダーはGoogleアシスタントに任せるというのもいいかもしれません。

Android /iOS共にモバイル版になると使える便利機能はシンプルになりますが、Gmailにはアクセスできますし、インターフェースもスッキリしていて見やすいです。メッセージを設定した日時に再受信させるスヌーズ機能もついています。
他のオプションもあり
残念ながらメールアプリはそんなに選択肢がありません。MailboxもNewtonもいまはサービスを終了しています。AstroもいまやSlackの一部になってしまいました。Appleはメールアプリに力を入れる気がないようです。GmailとOutlook以外のオプションを提案しようと思ったのですが、iOSやMacOSのみの対応ばかり。なので、ここからはAppleユーザーのみ参考にして見てください。
Spark

Sparkはいろいろな点でInboxに似ています。スマートメール振り分け機能、ピン機能、リマインダーのフォローアップにスヌーズ、スワイプで振り分けといった機能が同じです。
GmailのIMAPのおかげでInboxからSparkにメッセージを移動させることができますが、スヌーズやピンは移行されませんので設定し直す必要があります。
ウェブのインターフェースではなく、デスクトップクライアントに慣れる必要もあります。Spark曰く、ウェブアプリもWindows版もAndroidアプリもできるそうですが、現時点ではMac版、iOSアプリのみ。
機能面をみると、Sparkは試してみる価値があると思います。スマート振り分けは便利ですし、メール送信を予約することもできます。添付をクラウドアプリに直接保存することも可能、他の人とメールをコラボレートすることだってできます。ただ、内蔵カレンダーはありますが、タスクに関してはTodolistやThingsといったサービスにコネクトする必要があります。
AirMail

MacやiPhoneユーザーならAirMailも良いでしょう。Sparkほどの機能はありませんが、Gmailメッセージをインポートできますし、スワイプしてメッセージをスヌーズにすることが可能です。スマートリプライ機能はありませんが、単純なメッセージを作るテンプレートを作ることは可能です。
また、Inboxのピン機能にも代わるTODO管理機能もついています。ただ、Sparkが無料なのに比べてAirMailは600円なのでお高い印象はぬぐいきれません。
私はこれまでiPhoneの標準メールアプリを使っていましたが、この記事を書くにあたり約7年ぶりにGmailを使ってみることにしました。メールとカレンダーとタスクが一体化しているので管理がとても楽ですし、ナッジやスヌーズ、スマートリプライのお陰で「うっかり」も減りました。なんというか、秘書を手に入れたみたい。
メールアプリはメールを大量に送受信する人の便利アイテムだと思っていましたが、私のように「管理が苦手」な人にもぴったり。使わないと勿体ないほど便利です。メールアプリを使ったことがないという方は、是非、この機会にどうぞ。