元気そうで何より。
去る9月21日、小惑星探査機「はやぶさ2」より投下された探査機「MINERVA-II1」から、2機のローバー「Rover-1A」と「Rover-1B」が小惑星リュウグウに向かって飛び出しました。2機はあれから、元気にリュウグウを飛び跳ねているようです。
JAXAによると、2機が撮影した写真は続々と届いており、そこから岩でゴツゴツしたリュウグウの地表がよくわかります。ちなみに、9月23日に撮られた15フレームの映像はこちら。

レンズフレアがドラマティックですね。リュウグウが宇宙空間で回転するのにしたがって、太陽が左から右へ移動しているのがわかります。そしてこちらはRover-1Bによるホップ時の連続写真。ブレに勢いが感じられます。

ローバーたちは、自律的に内部モーター回転の反動で飛び跳ねています。なぜなら、リュウグウの重力が弱いため車輪やキャタピラが動き出した途端に機体が浮いてしまうからなんだとか。
JAXAは、はやぶさ2がタッチダウンする候補地点をL08、予備地には以下のよう比較的平坦なL07とM04を考えています。

ですがまだ100%決定ではないようで、9月27日には「今後、タッチダウンに向けてさらに検討を続けていきます。」とつづっています。
もうちょっと広範囲から見ると、こんな場所。

地球から2.8億kmの距離にいるMINERVA-II。その名は「MIcro Nano Experimental Robot Vehicle for Asteroid」の略で、直訳すると「マイクロ・ナノ小惑星実験車両」の第2世代型となります。
はやぶさ2はMINERVA-IIをリュウグウに残したまま、地表のサンプルを持って2020年に帰還する予定です。まだまだやることはいっぱいありますが、全ミッションを成功させて無事に戻って来られるんでしょうか? これからも全力で応援していきたい。
(2018年10月2日 11:15訂正)はやぶさ2の地球帰還を2023年としていましたが、これは共同プロジェクトが計画されているNASAのOSIRIS-RExの帰還予定年です。正しくは2020年の帰還予定です。謹んで訂正いたします。