「金縛りVR」とはなんだったのか? 恐怖は仮想現実から現実になる

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  • author K.Yoshioka
「金縛りVR」とはなんだったのか? 恐怖は仮想現実から現実になる
Image: ギズモード・ジャパン

夏が終わりました。世間的には「肌寒くなってきたね」とでも言うんでしょう。でも僕は今年の夏に起きたある出来事以降、ずっと体をひやつかせています。

あれは、8月半ば。ギズモード・ジャパン宛に株式会社闇から、「VRコンテンツの体験会」の案内が届きました。そこに書いてあったのは「金縛りVR」という文字。なにやら体を縛り付けた状態でVRを装着し、金縛りをバーチャル体験するものだそう。

VRでありながら体を縛りつけて自由度を奪う、という斬新な試みに興味を魅かれ、参加を申し込みました。この時はまだ、これから起こる奇妙な体験を想像もしてなかったのです。

この会場、なにかがおかしい

9月1日(土)の午後、案内状に書かれていた渋谷のとあるビルへと向かいました。到着したのは少し古めの雑居ビル。一階にはおしゃれなカフェがあり、二階が会場となっていました。階段を登っていくにつれ、冷たい空気が漂います。

なにかが、おかしい

そんな想いをいだきつつ会場へ到着すると、異様な光景が広がっていました。

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Photo: ギズモード・ジャパン


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Photo: ギズモード・ジャパン

会場には無数のこけしとお札が貼られていたのです。

僕は圧倒されたまま担当の方に挨拶すると、さっそく体験会場へと案内されました。その際、一つのこけしを手渡されました。このこけしが何を意味するのかわからないまま、「不気味だなぁ」と思いつつ足を進めます。

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Photo: ギズモード・ジャパン

体験会場には前室があり、ランプのわずかな光しかない空間に一つのラジオが置いてあります。そこからあるストーリーが語られました。

あなたは、村に代々伝わる「呪いの人形」をたまたま見てしまったようです。

厄払いのために、これから用意する家屋で一晩過ごさなければなりません。

手渡したこけしはあなたの「身代わり」になってくれるから、ずっと握っておきなさい。

まさか、そんな事態になっていたとは…。僕は抑えきれない恐怖を胸に、手渡されたこけしと共に次の部屋へと足を運びました。

あの記憶は…本当にVRだったのか…?

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Photo: ギズモード・ジャパン

部屋には布団がひいてあります。枕元には人の姿が。どうやらスタッフのようです。

体をすこし起こした状態で布団の上に座ります。するとスタッフの方が僕の体に拘束具を巻き始め、あっというまに動けない状態に。これが金縛りの正体です。「あーやりたくないな」と思いながら、今度はVRを装着されました。なすがままです。

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Photo: ギズモード・ジャパン

スタッフの方の合図で、不穏な音響とともに体験が始まりました。

目をあけるとそこはとある日本家屋。すると目の前の襖のむこうに人影が。怖い…怖い!! 心臓の鼓動が高まる中、その人影が襖に手をかけます。

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Photo: ギズモード・ジャパン

いやだ、絶対に見たくない

そんな僕の気持ちを知る由もなく、襖が開きました。するとそこには白装束の女性が立っていました。その女性はどんどん僕のほうに近寄ってきます。遠くからではわからなかったのですが、女性は髪の毛がボサボサでその顔は真っ白。逃げたくても体が拘束されているため、動けません。すると女性、いやその化け物は僕の目の前まで迫ってきました。

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Photo: ギズモード・ジャパン

同時に視覚だけでなく、背中にも振動が走ります。VRのはずなのに…現実を超えてきやがる…!

そのとき、何が起こっていたのか。記録映像があります。

たったの3分間。でも僕にとっては1時間に感じられるほど、心が恐怖に支配されていました。気がつけば手元に持っていたこけしは真っ黒に。あれはなんだったのか、本当にVRだったのか。いまでも僕にはわかりません。


あれから約2カ月がたちました。日々の生活はこの出来事を境に一変。

布団に寝転がるだけであの記憶が蘇るため、いまでは椅子に座りながら眠る毎日。いつしか僕は寝不足で会社も遅刻しがちになってしまいました。

そして気づいたのです。ふと鏡をみるとそこには、髪の毛がボサボサで真っ白な顔をした自分がいることに。

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Photo: ギズモード・ジャパン

Source: 株式会社闇

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