Surface Laptop 2レビュー:美しすぎるがゆえの代償とは

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Surface Laptop 2レビュー:美しすぎるがゆえの代償とは
Photo: Alex Cranz(Gizmodo US)

美しきビースト、Surface Laptop 2。心奪われてヨロっとポチする前に読んでおきたい珠玉のレビューです。全文正直モードで米GizmodoきってのSurface Laptopラバー、Mario Aguilar記者が愛をこめて書きます。


Surface Laptop 2

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Photo: Gizmodo US

これは何?: Microsoftのエレガントな新クラムシェルノート

価格: 1000ドル(日本価格: 12万6800円~)

好きなところ: かっこいいデザイン

好きじゃないところ: アルカンターラ素材がちょっとね。汚れるとね。

3:2に慣れたらもう後戻りできない

基本的にSurface Laptop 2は1とそんなに目立った違いはありません。昨年発売の1が相当すばらしかったので(1年使ってまとめた絶賛レビューはここ)、別に変える必要もないと言われればそうなのだけど。デザインと有用性、その両方を絶妙なバランスで兼ね備えています。僕が使うものはすべて搭載されていて、使わないものは積まれていない、そこがとても好きなノートです。

いま「デザイン」と無意識に先に書いてしまったけど、ほんとにLaptop 1も2も、こだわったのは美しさで、世の多くのPCノートとは明らかに一線を画しています。閉じるとノートPCというよりは、スリムなアルミ板みたい。開けると、ピクセルがみっしり詰まった3:2の美麗ディスプレイで目が癒やされます。

いやほんと、この2256 x 1504ピクセルの四角い画面を眺めていると、これまで目をショボショボさせて眺めていた1920 x 1080ピクセルの16:9の画面はいったいなんだったんだ、何年もあれで時間を無駄にしてしまった…ってつくづく後悔します。ちいさなことだけど、違いは大きいです。

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Photo: Alex Cranz (Gizmodo US)
Surface Laptop 1と同じ3:2。すごく見やすい

ゲームもビデオ編集もしないしアプリさえも開かない僕にとっては、このイーゼルさえあれば間に合う感じ。毎日快適に遊べるし仕事もこなせます。使うのはChrome、Slack、Spotifyぐらいですからね。家にTVは置いていないので、仕事が終わってからは夜、映画とか試合もこれで観てます。十分きれいです。

Surface Proみたいな2in1じゃないから、キーボードは取り外せません。でも画面はタッチスクリーンです。これはいまだに出番はあまりないのだけど。いちおう使えるので、先週はエディターを立ち上げて眺めながら、別のものすごく長い書類を指でスワイプしたりもできました。

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Photo: Alex Cranz (Gizmodo US)

美しいがゆえの代償

デザイン・ファーストで、高級感のあるアルカンターラ素材を魔のパームレストに使ってしまったのはちょっとどうかなあと思います。先の絶賛レビューを見た読者からコメントがついて、汚れの落としかたを何通りか教えてもらったんですけど…いやあ、これ簡単には落ちないですよ! ごしごしこすってで消えるまで、余裕で1時間くらいかかりました。あまりきれいになった気もしません。

そんなわけで、光沢のあるプラチナカラーをSurface LaptopとSurface Bookの両方にオプションとして用意してくれたのはうれしいのだけど、毎日のお手入れのことを思うと、ちょっと手放しで喜べない自分がいますよ。

新色ブラックについても今の段階ではなんとも言えません。なんせアルカンターラ素材は先が読めないので。数日使った今の段階ではOKです。でも本当に知りたいのは、何か月も使ってからの使用感…ですからねぇ…。

マットブラックのアルミの筐体の方は、プラチナほど汚れは目立ちませんが、そのぶん指紋はつきます。まあ、美しいものほど劣化がキツいって感じですね。

キーボードが静かになった

キーボードはすごい静かです。むしろ「うるさいキーボードのノートなんてあるの?」って言われそうだし、一般の人が気づくレベルかどうかは「?」ですけど、結構ガシガシ叩く方なので、僕は使ってすぐオッとなりました。

中身は第8世代Core i5

CPUは第8世代Intel Core i5になって性能もアップ。去年の第7世代のモデルに比べると、ブラウザ処理速度を計測するWebXPRTのベンチもハイスコアだし、RAW画像23枚の処理も10秒短くなっています。そんなに目ん玉飛び出るほどの差じゃないですけどね。

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Photo: Alex Cranz (Gizmodo US)

米Gizmodoのテストでは、バッテリー駆動時間は10時間弱でした。これだけ薄型軽量なことを思うと、立派な数字です。ほぼ毎回、充電器抜きでポンとかばんに放り込んで外出できるので、ほんとにラクです。

性能に話を戻すと、いちおう編集部が行なったベンチマークのデータベースでは、ほかの製品より飛び抜けてよい数字でもないです。でもゲームを朝から晩までやる人でもなければ、一般のユーザーは気づかないぐらいの差です。

競合品と値段を比べづらい

がっちり被る競合品があれば比較もしやすいんですが、これがSurface Laptop 2って、なかなか見つけづらいんですよね。

1080pよりは格段に解像度は高いのだけど、4Kよりは格段に低いですし。i5・8GBメモリーの最低構成で1,000ドル(日本価格: 12万6800円)というのは一瞬「安い!」って思うレベルですけど、よく見ると「128GB SSD」で、「今どき256GB未満の売るメーカーなんていないよね」となりますし。 それで256GBを選ぶと、なんと気になるお値段1,000ドルがたちまち1,300ドル(日本価格: 14万6800円)にぴょんと上がるんです。 どっちで比べればいいんだ!

公正を期するため1,300ドルで比べるとしますよね。すると、1,000ドルSurface Laptopでは見えてこなかった真の競合デバイスがいろいろ現れてくるではありませんか。1,300ドルあれば、フルコンバーティブルな4K HP Spectre(i5/8GB/1080p)も買えるし、2in1のXPS 13(i7)も買える。Surface Laptopの画面がいくらきれいだからって4Kには勝てないし、いくらi5だからってi7には勝てない!となりますし。それでSurface Laptopも負けじとi7/16GBRAMモデルを選ぶと、なんと気になるお値段1,300ドルがたちまち2,200ドル(日本価格: 25万9800円)にぴょぴょんと上がるんです。あまりのボッタクリ価格で死にたくなるレベル。

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Photo: Alex Cranz (Gizmodo US)

そんなわけで、とぼとぼ1,000ドルモデルに話を戻しますと…Surface Laptop 2はエレガントなマットブラックとふかふかのキーボードをまとっているから上質に見えるだけで、別にこれといってパワフルでもない必要最低限スペックのクラムシェルノートです。USB-Cポートないし。要は、割高なのを承知で垂涎→即買いするほどのデザインなのか、ということですよね。

その答えになるかもしれないので、僕の観測を少し書きますよ。

ポータブルなSurfaceは、タブレットとノートの境をなくす革新的デザインで業界をリードするラインとして登場しました。ただ、Surface Laptopの前に出た2つの製品を見る限り、それが呪縛になってしまっている面もあります。まずSurface Pro。これはタブレットです。その気になればノートにも使えるけど、クラムシェルノートから100%乗り換え可能な代用品と言い切れる人は少ないです。少なくとも仕事でヘビーユースする感じではありません。一方、Surface Book。キーボードは最高、ヒンジの着脱もスマート、でもそこまでポータブルとは呼べなくて、万人受けするMacBook Air発売当時ほどのインパクトはありません。

この微妙なすきま風を埋めるのが、美しきノート、Surface Laptopです。なんせ前の2つが革新的過ぎたので、どこにでもあるクラムシェル型がむしろ高付加価値に思えてしまう。とんがってる美女を見た後に、しっとり古風な美女が現れたら必要以上に美女に見えてしまって思わず財布のヒモが緩んでしまった、みたいなストライクゾーンを狙ってこのお値段なのかなと。思ったりもするわけですよ。

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Photo: Alex Cranz (Gizmodo US)

デザインに凝って凝って凝りまくったら原点回帰してしまった、という言い方もできるかと。高級でありながらシンプル。アルカンターラのフェルトのところは油断すると変色するかもしれないけど、この上なく美しく、使って満足なノート、という以外、特に書き足すこともないです。このスペックでこの値段はないんじゃないかなとは正直思うけど、そもそもスペックを求める人がターゲットの製品ではないのでありました。

5秒でまとめると

・新色マットブラックはきれい。アルカンターラ素材は時間を置いてみないとまだなんとも。

Windows Helloはほんとに便利。触らなくてもノートが開く♪

・高いのはデザイン料。機能を求めるならほかの1000ドルPCがコスパは上かも。

・高級感はあるけど、ベーシックなノート。

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