街ぐるみで問題提起しています。
地球を取り囲むように漂い、弾丸以上の速さで回っている宇宙廃棄物スペース・デブリ。10cm以上のサイズが3万個近く飛んでいるというデブリは、小さなものでも宇宙船や衛星を損傷させる可能性があるという厄介モノなんですよね。
もちろんいつか地上のどこかに墜落する危険性も大きく孕んでいるワケで…中国ではレーザー光線でスペース・デブリを破壊するというアイデアを提案し、ロシアも巨大レーザー砲で撃ち落とす計画を進めています。またデブリを捕獲して、共に燃え尽きるという人工衛星も運用開始されていたりして、とにかく全人類がどうにかしようと頑張っているのです。
違った角度からデブリを捕える
そうしたデブリを除去することはとても大事ですが、「少しでも問題提起して周知できれば」と、これをアートに昇華してしまった人がいます。それがオランダのDaan Roosegaardeによる、スペースデブリをレーザーポインターで追うプロジェクト「The Space Waste Lab」。
これはインスタレーション型のアートで、緑色の光線が、リアルタイムにスペースデブリを追いかけます。作者はデブリの座標をコンピューターに記録させているので、地球とデブリの自転や公転などを計算し、デブリが飛んでいる方向に向けてレーザーを照射しているのです。
開催地
現在オランダの都市アルメールにて、この作品が実施されています。そこで夜ごとに、高度200〜2万kmまでのデブリを追っています。

これには街も照明を暗くするよう協力しているそうで、教育目的としてもすでに2千人以上の高校生が参加に応募しているとのこと。そしてカルチャーセンターのクンストリーニ・アルメーレ・フレホランドでは、2019年1月19日まで回収済みのデブリを展示したり、専門家を招いて講演や上映会が行われるなどの展示活動が続きます。
最寄りの際はぜひとも覗いてみたいですね。
Source: vimeo via Fresh Gadgets via SPACE WASTE LAB