見て触れて考える、当たり前のよろこびこそ創作の原点。
2018年11月20日(火)、クリエイターの祭典Adobe MAX JAPAN 2018がパシフィコ横浜にて開催されました。10月には本場ロサンゼルスで開催されていましたね。
今年のAdobeは豊作といいますか、アツかったというか。現代の動画事情と真剣に向き合って作られた「Premiere Rush CC」や、待望の「Photoshop CC for iPad」のアナウンス、ついでに⌘+Zの連続化などなど。一気にクリエイティブが身近になった気がしません?
Adobe MAX JAPANでも様々なセッションが各エリアで行なわれていまして、平日にも関わらず大勢の参加者で賑わっていました(本当に賑やかだった!)。
で、セッションと同じくらい賑やかだったのが、体験系のブース。モノに注目したいギズとしては、ぜひともこっちを追っていこうじゃありませんか。
活版印刷体験とヘルベチカ


手動式小型活版印刷機を使ってイニシャル入りのコースターが作れるブース。大変な盛況で、もう予約はいっぱいとのことでした。オフセット印刷では味わえない、活字ならではの立体感やにじみが何よりの味です。

組版をセットして、

ガシャコンと押し付けて印刷! 活版印刷で作れる名刺とかもありますけど、唯一無二のNotマスプロ感が良いですね〜。


いろんな活字や組版、印刷物も展示されてたんですけど、このヘルベチカ組版の年季っぷりたるや。ゾックゾクする。しません?
現実に飛び出てきたAcrobat

人によっては親の顔よりも見たであろう、Adobe Acrobatのロゴ。PDFのアレですね。デザイナーの大村卓さんがあのロゴをノベルティっぽく3Dプリントにしたと話題になったのですが、実物サイズのAcrobatハンガーが展示されていました。

本当は会場で限定発売をしてみたかったけど、時間的に難しかったとのこと。もし発売されてたら完売は免れなかったはず。
その場でシール印刷

会場の中央には、iPadでデザインしたシールをその場で印刷できる、オリジナルステッカーブースが陣取っていました。

来場した人たちはiPadで自由にドローイング。描いた絵はワイヤレスで転送され、面付けされた後に大型印刷機でステッカーシートに印刷。

Adobeのスタッフさんがカッターでカットし、どうぞお持ち帰りくださいという感じに並べられます。その場で作って持って帰れるお土産、いいね。
他にもAdobe MAXらしいイベントがいろいろ

「秀英体缶バッジをもらおう!」、なんてパワーフレーズなんだ(もらった)。

トートバッグのデザイン体験。ステッカーといい、実際にタッチアンドトライできるブースが多いなぁ。

不動の人気をほこるAdobeグッズは、整理券も完売状態でした。XDクッション欲しかった……。


あ、もちろんセッションもありましたよ。セッションの時間になると体験ブースからばーっと人が引いくのが、なんか不思議な感覚でしたね。

名物の落書きボードもありまして。

はしゃがせていただきましたとさ。
さて、頭を使うイベントは18:30で一旦区切り。ここからは大人の時間ということで、BEER BASHがスタート! 限定のアドビオリジナルカクテルをいただきますよ。



カクテルを選んだらフレーバーでデコレーションするらしいです。


お疲れ、自分。
いやー、2年前に東京ビッグサイトで体験したAdobe MAX JAPANと比べると、すっっごくカジュアルになってます。平日なのに若い人も多かったし、デザインに関わる人だけが来てるという印象はまったくないです。もう、Adobeフェスでした。映えの空間でした。
でも、この流れはクリエイティブが身近になっていることの証左のようにも思えて。動画編集に写真加工など、優秀な編集ソフトやアプリが増えてきたおかげで、誰もがクリエイターとしての性質を発揮しやすくなったと、そう思うこの頃。クリエイティブを自覚して、それを活かしたいと思えば、それはもう職業に関係なくクリエイターってやつです。
Adobeとしてもモバイルでのクリエイティブについては意欲的ですし、こうしたクリエイティブのコモディティ化はさらに加速すると思います。創作のおもしろさを体験しつつ、その道のプロの話も聞けるとなれば、クリエイティブに関心をもつ人にとってAdobe MAXのようなイベントはたまらないでしょうね。

にしても、フェスかった。映えで人を呼び、セッションでテックを語る。楽しむ心こそが大事なんだなぁ。
Source: Adobe MAX Japan 2018