ノッチは消すものじゃない、増やすものだ…。
ノッチとベゼル(ディスプレイフレーム)を巡って、デバイスメーカーたちはさまざまなデザインで競争しています。ノッチとはあってはいけない存在なのだ、とばかりにカメラをポップアップ式にしてまでノッチを消すデバイスもある中で、シャープが驚きの一手を繰り出してきました。それが「AQUOSR2 compact」です。そうです、見えますでしょうか。ノッチ、二つです。

AQUOS R2 compactは、昨年リリースされた「AQUOS R Compact」のアップデート版です。R compactでは小さなカメラ用ノッチが上部にあり、指紋センサーのための分厚いベゼルが下部にあるというデザインでした。そこからベゼルをすべてなくし、代わりに指紋センサーを二つ目のノッチとして収納したわけです。
ノッチを増やすなんて!とノッチの数に注目すると奇手のように思われますが、ベゼルをなくすという点ではシャープの一貫した流れとなっています。たとえば2014年に出されたAQUOS CRYSTALはベゼルなしの美しさを追求した魅力的なデザインだったのを覚えてますでしょうか。
デュアルノッチのスマートフォンとしては最初の世代になります。数週間前にはPixel 3 XLのノッチが増える、という事件がありましたがあれはバグでしたね。ちょっと待て、このままだと来年にはノッチが3つに増えるのでは、と心配した人もいるかもしれませんがご安心を。Androidデバイスに関してノッチは二つまで、というルールがあります。

デュアルノッチというデザインに賛否両論はあるでしょうが、スペック面ではR2 compactはかなり優秀です。Snapdragon 845チップ、4GB RAM、5.2インチの2280 x 1080 IGZO LCDディスプレイ。それなのに、サイズはiPhone SEとiPhone 8のあいだ。ちっさい!
来年1月中旬以降にソフトバンクからリリース予定です。スマートフォンにおけるノッチの進化、今後どうなるか興味が尽きませんね。