宇宙でパケ死しないよう、注意が必要です。
かつて月に降り立った人類。もし、またその地に足跡を残すようなことがあるならば、宇宙飛行士たちは昔よりもっと手軽に地球と交信できるようになっているでしょうね。
というのも、現在ESA(欧州宇宙機関)は月面探査に使うタブレット端末を開発しています。タブレットといってもハードウェアの開発ではなく、タブレットで動くソフトウェアの開発。この度、Popular Mechanicsが報じました。
その名は
このタブレットは「Electronic Field Book(電子フィールド・ブック)」と呼ばれ、位置情報、データ共有、音声チャット、行動した全データの記録や地図、用語集、それにミネラル・ライブラリーなどがインストールされています。現代人がいろんなアプリを駆使するのと同じように、月面探査用にカスタマイズされたアプリが宇宙飛行士たちの右腕となるわけです。
記録だけにあらず
地上を離れた宇宙飛行士たちは、トラブルに直面したとき、絶対に管制センターから指示を仰げるとは限りません。でも対処方法やマニュアルが電子化されたタブレットがあれば、その場で解決することもあるだろう、と考えられています。
劣悪な環境下でテスト

今年の初頭には、スペインのランサローテ島にて、Electronic Field Bookのテストが行なわれました。この島は、月と同じように溶岩洞が通っている場所。接続環境が貧弱な場所で互いに100m離れていても、パフォーマンスは良好だったそうです。
SFでは必須のアイテム
SF映画やドラマには、パーソナルアシスタントとなる携帯端末がよく登場します。たとえば1968年に公開された映画『2001年宇宙の旅』では、まるでiPadのようなデバイスが登場したこともありました。もはやSF作品の必需品。
月で使われるときは、これよりもっとタフなタブレット端末が、宇宙飛行士たちをサポートすることになるのでしょうかね?
Source: Popular Mechanics via ESA