今、360°カメラで撮る「動画」がおもしろい

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  • author 山本勇磨
今、360°カメラで撮る「動画」がおもしろい
Photo: 山本勇磨

3年前では考えられない状況。

僕は360°カメラが好きです。なんとなく凄そうだから買ったRICOH THETAをきっかけに、今でも360°カメラを使っています。使っていると言っても、気が向いたときにカバンに入れてみる程度ですけどね。ゆるーく長く続いている趣味です。

サプライズがあるガジェット

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Photo: 山本勇磨

「そもそも360°カメラって、なにがおもしろいの?」。そんな疑問に対して、僕の答えは1つ

撮っていて新しい発見があるから!

360°カメラの醍醐味は、どんなものが撮れてるのかその場でわからないこと。家に帰ってから記録された写真を見て初めて、「おーこんな写真撮れてたんだー」となるし、おもしろい写真とも出会えます。

そして、おもしろい写真と出会う確率を上げるには、 何枚も撮影できることがポイント。昔に比べてカメラは小さくなりましたし、今は1シャッターで360°撮影できるし、スマホでパパッと編集もできます。

今、360°「動画」がおもしろい

Image: 5TH GEAR & UP/YouTube

そもそも、この記事を書こうと思ったのは、単に僕が360°カメラファンだからってことではなくて、改めて360°カメラがおもしろいから。でも今おもしろいのは360°写真、じゃなくて、360°「動画」

YouTubeには一昔前からこういう360°フォーマットの動画をアップロードできますよね。視聴者は見たいところに視点を動かすことができます。

Video: Abe Kislevitz/YouTube

でも僕が言いたい360°の動画とは、上のような360°フォーマットではない動画。360°動画から切り出した「平面の動画」なんです。ふつーのビデオカメラで撮れる平面の動画

360°カメラなのに、なぜ「平面」?

Video: ギズモード・ジャパン/YouTube

せっかくの360°動画なのに、平面に切り出すのは「らしさ」がないような気がしますが、それを越える良さがあります。たとえば、この映像を見てみてください、360°カメラを持ってお台場ガンダムの周りを歩いただけですが、後からガンダムが中心になるように編集しています。

360°動画の何を推したいのかというと、後から視点を編集できること。後から視点を変えられるということは、撮影しているときにアングルを気にしなくていいのです。その場で正解を出さなくてもOK。

つまり、なんで今360°カメラで撮る動画がおもしろいの? それは360°カメラが「視点が後から編集できる万能なビデオカメラ」だから!

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Image: Felix Mizioznikov/Shutterstock.com
GoPro Fusion

360°カメラは、センサーの高画素化を繰り返しています。たとえば最新の「THETA V」なら4K、「GoPro Fusion」なら5.2Kで撮影できるようになりました。ちなみに4Kというのは、360°一周で4K画素があるってこと。5.2Kも同じ。

360°の動画から平面の動画を切り出すと、どうしても劣化します。切り出す画角にもよりますが、5.7KのInsta360 ONE Xでさえも、最新のGoProには画質の面では勝てないのです。現時点で「ほんと万能?」と聞かれると画質的にNO。でもこれからもっとセンサーが高画素になれば、自ずと劣化が減り、ハイクオリティな動画が撮影できそうです。

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Photo: 山本勇磨
2015年発売の「RICOH THETA S」。1080pで動画の画質はまだまだだった

アプリも成長してきた

Video: GoPro/YouTube
GoPro Fusionで行なう「OverCapture」機能

360°動画が面白くなった背景には、ひとえにセンサーが高画素になったところにあるでしょう。でも忘れてはいけないのは、スマホアプリの進化

たとえば、GoPro Fusionアプリの「OverCapture」や、Insta360アプリの「FreeCapture」機能などは、360°の映像に合わせてキーが打てるようになりました。つまり、視点を変える編集が簡単にできるようになったのです。

以前はAfter Effectsのプラグインである「SkyBox」のようなプロソフトが必要でしたが、アプリに組み込むことで、個人レベルで行なえる表現の幅がダイナミックに広がりました。

「共感」がそうさせたの?

SNSは「共感」が大切です。テキストでも、画像でも、動画でも。360°動画のあり方が変わってきているのも、技術の進化偶然が重なったわけじゃないはず。SNSやインターネットが関係しているはずです。

昔からYouTubeやFacebookでは、360°動画をそのままアップロードできました。上にも貼った、自分で視点を操作できる動画です。しかし、SNSでアップロードすることが多い今、自分で操作できるより、みんなが同じ平面の画角を見ることが「共感」というポイントでは重要です。

打倒、すべてのビデオカメラ

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業務用の8K360°カメラ「Insta360 Pro 2」。8KでやっとフルHD画質の映像が切り出せる

もう一度言いますが、360°カメラの未来は、後から視点を変えられる万能なビデオカメラ

この前、中国で360°カメラを作っているブランド、Insta360の開発者と話す機会があったんですが、いわく「Insta360のライバルはアクションカメラだ」と。そう聞いて、ハッとしました。

360°カメラってまだまだ持ち出すシーンって限られてるので、今はアクションカメラに対峙する程度ですけどね。でも、今のスマホの性能に追いつけば、もうムービーカメラさえも置き換えるかもしれないわけで。凄いポテンシャル、持っていると思います。

360°を極めるとふつう〜のムービーカメラになってしまった。なんて、やっぱ360°動画、おもしろいですね。

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