【閲覧注意】古くなって剥がれ落ちた皮膚はどこへ行くの?

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  • author Daniel Kolitz - Gizmodo US
  • [原文]
  • 岩田リョウコ
【閲覧注意】古くなって剥がれ落ちた皮膚はどこへ行くの?
Image: Gettyimages edited by Elena Scotti (Gizmodo US)

考えるとちょっと気持ち悪いけど、やっぱ食べちゃってますよね...。

アメリカ人は年間平均で1トン分の食事をしているそうです。その内訳は牛乳、チーズ、アイスクリームが285キロ、肉84キロ、野菜は188キロ、果物124キロなど。その中で「人間の皮膚」はどれくらい含まれているんでしょうか。実は我々の体から、1日に5億もの皮膚細胞が剥がれ落ちてるんです。ということは、自然に口の中に入ってしまって食べていることになります

剥がれ落ちた皮膚って口に入って食べちゃっても大丈夫なもんなんでしょうか。そして一生でどれくらい食べて消化してしまっているんでしょうか。今回もその分野の先生たちに聞いてみました。聞いているうちにわかったことは、剥がれた皮膚を私たち人間は、どれくらい食べて消化しているかという調査をしている研究者はいないということでした。でも専門家のみなさんが知識の限り答えてくれました。

爪を噛む人はより多く食べているはず

回答者:Dr. Johann E. Gudjonsson(ミシガン大学皮膚分子免疫学教授、皮膚病学准教授)

私が知っている限り、食べて消化してしまっている皮膚の量を測定した人はいません。しかしこれは爪を噛むクセのある人ない人で変わってくると思います。爪を噛む人はより多くの量を食べていることになるでしょう。少なくとも200グラム以上、もしくはもっとかもしれません。爪を噛むクセがない人はおそらく数グラムかなと思います。また、口の中とお腹を開いて重層上皮を調べないといけません。皮膚に似たものです。それも消化している皮膚にカウントすべきですね。

── 他人の皮膚も消化しちゃってるんですか?

他人の皮膚細胞については、はっきりさせるのが難しいです。感染を媒介する生き物以外の物(例えばタオルや衣服など)はそこら中にあります。そういった物が剥がれた皮膚組織を運ぶので、他人の皮膚を吸い込んで消化してしまってる可能性はあります。でも一番多いのは他人の皮膚ではなく、自分と一緒に住んでいる人の皮膚ですね。

── 体に悪いんでしょうか?

ほぼ無害ですね場合によっては体に良いこともあります。アレルギー反応から守ってくれたり自己免疫を高めてくれたり。皮膚についている化学物質などについては、飲み込むと有害な場合もありますが、そういった報告は今の所受けたことがありません。

剥がれ落ちた皮膚組織の1%が口の中に入るのでは

回答者:Markus Boos(シアトル・チルドレンズ・ホスピタル皮膚科医、ワシントン大学皮膚病学非常勤教授)

私たちは、1平方ミリメートルあたり5万もの有核皮膚細胞を持っていると言われています。つまり平均的な人の表面積が1.7平方メートルだとすると、850億のケラチノサイト(角化上皮を形成する細胞)が体の上に乗っていることになります。ケラチノサイトはだいたい4週間のサイクルで剥がれ落ちるので、毎日30億の皮膚細胞を失っている計算になります。

もちろんその全部を吸い込んで消化しているわけではありませんが(ダニは剥がれた皮膚で生きているので)、だいたいそのうち1%くらい食べてしまっていると考えていいかもしれません。口をぬぐったり、唇をなめたり、皮膚をちぎってしまう機会は意外とたくさんあります。私は、1日に3000万の皮膚組織を消化しているのではないかと推定しています。もちろん、その人の体型などによって数字は変わってきます。

── 他人の皮膚組織も食べて消化していると思いますか?

他人の皮膚組織も消化していると思います。おそらく。誰かとキスをするときなどです。家のホコリも剥がれた皮膚が含まれていますし。どこにでもあるものですが、ただ気づいていないだけです。

── 体に悪いんでしょうか?

剥がれた皮膚はどこにでも存在するものです。それで病気がうつったという報告は聞いたことがないので、剥がれた皮膚が現在の環境下で病原体となることはないと思っています。とはいえ、ヘルペスなどの感染体は皮膚や皮膚の中に存在するので、それは気をつけてくださいね。

口に入るとはいえ、所詮は死んだ皮膚

回答者:Dr. Howard Y. Chang(スタンフォード大学・癌ゲノム学・遺伝学教授)

年間に推定で680gの皮膚が剥がれ落ちると言われています。人間の平均寿命が70才で70と680gをかけて計算し、そのうちの1%を、1日3時間の食事の間で消化しているとすると、一生で約59gの皮膚を消化していることになります。

── 体に悪いんでしょうか?

剥がれ落ちた皮膚を消化することは、無害です。大事なことは、剥がれた皮膚組織は「鱗」だということです。皮膚組織が死ぬプロセスはとても特別な形を経ています。剥がれてしまうまでに皮膚組織内のDNAはバラバラになっているのです。皮膚を吸い込んで食べていたとしても、自分のものであれ他人のものであれ、体のエッセンスを食べていることにはならないのです。


自分の皮膚も他人の皮膚も結構食べてしまってるんですね。でも専門家のみなさんは揃って無害だと言ってくれているので、まぁいっか...。

2018年11月19日 12:00訂正:「一生で約59gの皮膚を消化している」という記述につきまして、記事初出時「1日3時間の食事の間で消化している」条件が抜けており、計算式に誤りがありました。お詫びして訂正いたします。

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