美しい地球を背景にメカがドッキングする浪漫。
国際宇宙ステーション(ISS)に物資を届けるのはソユーズだけに限りません。日本が開発した無人の宇宙船「こうのとり」7号機(HTV7)もまた、約6トンという世界最大の補給能力でISSに大事なライフラインを届けています。
今回は種子島宇宙センターで打ち上げられたHTV7が、地球からやってきてISSと合体する様子、そして仕事が終わってまた地球へ放たれる姿を見てみましょう。
合体の瞬間
我らが故郷・地球を眼下に、ISSと同じ周回軌道に乗り、徐々に近づくHTV7。ちょうどロボット・アームが伸ばせる位置までやって来たと思ったら、ガッチリとキャッチされ、グルーっと向きを変えられて見事にドッキング成功です。
離脱の瞬間
地球の向こうから太陽が登ってからの離脱。なんてドラマティックなんでしょう。HTV7は大気圏再突入へ向け、離れて行きました。
地上から約400km地点を飛んでいる、ISSに到着したのは9月27日で離脱したのは11月8日。色んな事情があったことと思いますが、5週間も合体していたんですね。
宇宙からの情報をのせて帰還

JAXAによりますと、その後11月11日10時25分に、HTV7から分離した小型回収カプセルを船舶で無事回収したとのこと。中には実験試料が収められており、13日に筑波宇宙センターに到着しました。
ただ容器を返却しただけはなく、このカプセルには「各種飛行データの解析から、将来の有人宇宙活動の自在性確保に向けて活かされる」、と有人宇宙技術部門長の若田光一さんがコメントされています。
気になる物資の中身は?
主な任務は、実験器具や、酸素や水を発生させる生命維持ラック、そして日本全国から仕入れた、野菜や果物など生鮮食品をデリバリーすることでした。到着後、宇宙飛行士たちはチーズバーガーやタコスでパーティーしたんですよね。
以上、宇宙規模の壮大な出前の瞬間でした。