GoogleのProject Maven騒動とは逆の動きですね。
このたびMicrosoft(マイクロソフト)は、アメリカ共通役務庁(GSA)に戦闘ミッションやトレーニングで使用するHoloLensの試作品を米軍に供給するべく、4億8000万ドル(約545億円)で契約を交わす書類を提出したのだそうです。
入札にはあの競合他社も
VRROOMいわく、Bloombergの報道ではこの契約は入札案件で、ライバルにはMagicLeap社も参加していたとのこと。米軍はより速く敵を検出し、先手攻撃を打つようにするプログラムの一環として、最終的に軍隊は10万個以上のHoloLensを購入すると報じています。
Microsoftの広報担当は、このようにコメントしています。
拡張現実技術は、軍隊により多くの情報を提供し、より良い決定を下します。この新しい契約は、国防総省と長年にわたり信頼されてきた関係を新たな分野に拡大してくれるのです
なるほど、長年のお付き合いがあるんですね。
Googleは社員が軍事利用に大反対
5月頃の話しですが、Google(グーグル)が米国防総省に対して、軍事ドローンの運営にAI技術を供与する「Project Maven」事業で契約を交わし、Google社員十数名が集団辞任、4,000人以上の署名も集まるという騒動がありました。(その後、11月に「良いAIの使い方」を募集するコンテストを開催するような流れに発展)それを鑑みると、Microsoftの動きはどうなんでしょうか?
ではMicrosoftは?
このプロジェクトにより、ペンタゴンから膨大な量の内部データと演算能力を、商業的なクラウドに移動させることになります。
Microsoftの法務部長ブラッド・スミス氏はそうした動きを擁護しながらも、「国民と国のために尽くす人々(つまり兵士)に、Microsoftが後ろについてるから安心してくれ、ということを知ってほしいのです」と語っています。
社員はわかりませんが、社としては“お国のために”やりますよ! という感じですね。
アメリカ兵たちには、ほかにも「外骨格」や「第3の腕」が開発されていたり、小型タービン・エンジンで空を飛ぶ乗り物が検討されていたりと、どんどんハイテクになっていきます。さらにHoloLensも装備したら……ほとんど『アイアンマン』ですね。
Source: VRROOM via FEDBIZOPPS.GOV, Bloomberg, CNET