やっぱり、全然ちがいます。
Google(グーグル)がPixel 3をリリースして、1か月経ちました。ソフトウェア最優先というGoogleならではのアプローチでデザインされているためか、正直ちょっとイマイチな印象を残していました。でも、おそらくもっと多くの人が気になっていたのはDuplex機能やNight Sightモードなどのメジャーな機能はまだなのか...ということ。
それが今回、ついにPixelスマホで夜間撮影に便利なNight Sightモードが提供開始されました。この機能、数日使ってみると待った甲斐があったなぁと思わせてくれます!
Galaxy Note 9のような大きめの口径レンズやHuawei P20の夜景モードと比べると、これまでのPixel3はどうしても暗所撮影に苦戦しがちでした。ところが、Night Sightモードを得た今はグーグルのコンピュテーショナルフォトグラフィ技術のおかげで進化を遂げたのです。その証拠に、今回は何枚か写真を撮ってきたのでお見せしたいと思います。
Night Sightモードを手動でセットするには、カメラアプリのツールバーからNight Sightのアイコンをタップするだけです。ここまではじつにシンプル。ただ、写真を撮るときはHuaweiの夜景モードと同じように、Night Sightモードでも複数の写真を撮影し、最終的に1枚の画像がつくられるという仕組みになっています。つまりこの機能を使って暗所でもいい写真を取りたいときには、できるだけじっとしながら数秒間スマホを持っていなければならないのです。

上の画像はどちらもPixel 3で撮影したものです。左側がNight Sightオフ、右側がオンの状態。パッと見だと機能オフでも個人的には好きです。豊かな色合いに程よく暗さも相まってムーディーな雰囲気が出ていませんか?
でも、Night Sightモードをオンにしたほうがディテールの鮮やかさが優れているのがわかります。看板に書かれた文字もハッキリしていて、全体的な粗さも消えて建物のレンガの感じもちゃんと映し出されているようです。

こちらの画像では、Night Sight機能オンのPixel 3(左) と、AIによって微調整されるF値1.5のレンズを持つGalaxy Note 9(右)を比較してみます。撮影は、暗いバーにて行ないました。どちらもよく映えているようですが、Samsungのほうは暗い場所だと若干黄色がかることがあります。

ただ、もっと寄って細かいピクセルを見てみると、背景のスティッカーやビールタップの文字の鮮明さが見て取れます。後ろのタイルも、Pixel 3のほうは自然な光り方をしていますよね。

今度は、Night Sight機能オンのPixel 3(左)と、HuaweiのMate 20 Pro(右)で夜景を撮影してみました。Pixel 3のNight Sightモードが登場するまでHuaweiの夜景モードは最強でした。Pixel 3のほうが空の色もビル群もより自然に映し出されています。

同じ景色でNight SightモードとSuper Res Zoomというズーム機能がうまく併用できるかやってみました。Mate 20 Proの夜景モードでも3倍ズームをしてみたのですが、Pixel 3と比べるとちょっとごちゃごちゃしちゃってます。まったく同じ状況で撮影してもやはり撮れた画像は違うものになるんですね。

最後は、Pixel 3(左)とiPhone XS(右)の対決です。1本のキャンドルの明るさに頼ってピザを撮ってみました。ちがいはもう歴然でしょうか。Pixel 3の写真は明るく、コントラストも比較的はっきりしています。暗い背景のノイズ量は同じはずですが、Pixel 3のほうが全体的にクリアに見えますよね。暗くて雰囲気のあるレストランで食べ物の写真を撮るときは、Pixel 3 の Night Sightモードが頼りになりそうです。




Night Sightモードは、Pixel 3に欠けていた部分をちゃんと補っていると言えそうです。でも結局、Pixel 1 と Pixel 2 でもこのNight Sightモードが使えるようになっているので、旧機種をアップデートした人が本当の勝ち組かもしれませんね。